
荒川洋治著『文芸時評という感想』(四月社)がおもしろくておもしろくて。なにかと「先ずは『言葉のラジオ』(竹村出版)を」と推挙していたが、これからは『文芸時評という感想』(エッセイ、とは少し違うけど)をまっさきに挙げる。魅力を表すのが難しい。大きすぎて難しい。学生時代、荒川洋治先生の授業をうけていたことがあったのだが、その授業中のことばに似ていると思った。毎回違う視点に立ち、その月の文芸誌に載った作品を評す。視点がひとつに定まっていないのではなく、もっと大きくて深い立地点から、角度を変えているだけなのだ。なにが褒められ、なにがけなされるのかというスキャンダラスな部分を追うことの小ささを痛感する。賞賛もすれば非難もする、でも、それより先に、後に、奥に、あるものは何か。投げ捨てるのではない痛烈さ。凄い本だった。

池袋水景の一つ、西口広場の噴水。
またお客様に教わった。「あのさ、猿から毛を抜いたら金持ち・・・って、わかる?」「え!・・・」「monkeyからね、kを、取るの!!」。明治期の経済学者和田垣謙三が言ったらしい。
せと