アベニュー
 目白通りの交通標識に「MEJIRO STREET Ave,」とあった。ということは明治通りは「メイジストリートアベニュー」でいいのだろうか。どうも今日1日「アベニュー」が気になってしかたない。明治アベニューだっていいじゃないか。さて、外市は明治アベニューの一隅にて開催され、昨日無事終了いたしました。ご来場くださったたくさんのお客様、誠に、ありがとうございました。
 
 今までのこのご報告上での外市告知を、新カテゴリー「外市情報」にまとめました。

アベニュー_f0035084_0434384.jpg 真っ白な盤面に記憶のピースを埋めていこうとするのだが、まず息を整えることに手一杯な今、個別の頼りないピースしか頭に浮かばない。とにかく自分の頭がいかに硬くなっているかを外市のたびに確認している。今回も痛烈にそれを感じた。片付ける際、普段通りの場所に普段通りのものを仕舞うのがとても大切なことだと思う。思いすぎて、そうである必要がまったくない場面、むしろそうでないほうが翌日の手間が減るような展開の時に、いつも通りに、いつも通りに、という発想に頭が溺れ、それを通そうとする。普段通りである必要がなくなった店のことを、知らないで当然の他の人よりも、ぼくは知らない。何かを尋ねられると、まず「あう、あう」と、ここがどこなのかという原初の問いに戻り続ける。外市からたくさんのことを教わっている。本棚は本の壁なのでなく、もっと柔らかいものであること。店全体もまた自分が念じるよりも柔らかいものであること。店のバイオリズムみたいなもので言うと、今、「保つ」ことに過剰に注意を払う時期にあり、そのことも硬さに関係しているのかもしれない。

 今回ゲストで参加してくださった九蓬書店さんが、ぼくと同い年だとわかった。なにかとても刺激的な思いがする。世襲でなく、1軒の店にながく勤め独立なさった方。多分ぼくが前に勤めていた店でパピパピしていた頃、同じようにパピパピなさっていたかもしれない方。九蓬書店さんは古書組合市場での経営員も長くなさり、ぼくとはまったく比べものにならないほど古書に触り、身体で本を知っている方ですが、それでも、なにか辛いことがあってうなだれてしまいそうな時、九蓬書店さんのスッとした姿を思い描き、涙を拭ってもいいですか。うふ。

 外市は去年の2月に始まり、今回で1周年。ということは外市のためにいったん棚から抜かれた特価本を参加者の方々が復元してくださる作業も1周年。あの、1年前にもこれあったよ!っていうキュートな本ばかりでほんとに申し訳ありません。

アベニュー_f0035084_044910.jpg 木片を整理してきちんとケースに仕舞うことができた。今まではそのままできずに奥に放りこむか、ずるずると後でやるか、だった。外に出したラックや本棚の足元を固めるこの影の功労者たちを、最終日の内に片付けることができたのは、やはり外市片付けに携わってくださる方々のおかげです。重々、ありがとうございます。
 打ち上げ2次会のカラオケ。ふぉっくす舎NEGIさんの「哀戦士」ガンダム映像にのたうち、退屈男さんは「ガムテープで顔をグルグルに」し、古書現世向井さんはつボイノリオを熱唱なさっていました。
アベニュー_f0035084_050971.jpgアベニュー_f0035084_0483654.jpg 売れ残っていたら買おう、ともくろんでいた上り屋敷(あがりやしき)さん出品商品。ニッパーにしては先端が鈍いし、歯抜きにしては太い。くぎ抜きではなかろうか、と手近な画鋲や釘を抜いてみたらすっすかすっすか抜ける。うれしい。
せと
by ouraiza | 2008-03-04 00:48 | Comments(3)
Commented at 2008-03-04 17:05 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by ouraiza at 2008-03-05 02:16
なるほろろーそんなジャンルだったんですね。多分まさにそれじゃないでしょうか。盆栽用具の「根切り」。根を切っちゃうんでしょうかね。ありがとうございます。せと
Commented by 多郎左衛門 at 2008-03-07 12:27 x
以前は、「MEIJI-DORI Ave.」と表記してあったと思います。
いずれにしても、納得がいきませんね。
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