
『荒地の恋』ねじめ正一 著 文藝春秋刊
昔からのお客様でもあり、外市では個人参戦ながらプロ並の売り上げをかっさらう、朝様の最近イチオシの一冊。だけあって、最高に面白かったです。詩人北村太郎の人生を恋愛事情から綴っているもので、最初のページからグイグイ引き込まれます。53歳という歳で落っこちた、田村隆一の妻明子との恋が呼び起こす、北村太郎の詩人魂。すごい。ネタが良すぎるのか、著者がすごいのか、他の著作を読んだことがないのでわかりませんが、自信を持っておススメできます。詩が好きな人はもちろん、文士好きやただ単に恋愛モノが好きな人まで、多くの人が楽しめる作品です。田村隆一ファンにとってはムっとくる描写もあるかもしれませんが、田村隆一のファンはああいう部分もひっくるめてファンなのでしょうね。
にしても。
「のむみちさん。」
「どうやら僕は、恋に落ちたようだ。」
ぱお〜ん!言われてみたーいっ!
『荒地の恋』にもちらっと登場する加島祥造が書いた『求めない』(小学館)がベストセラーであるらしい。「求めない」ことにより、境地に達するという老子の思想を詩篇にしたもの、と。イヤハヤスバラシイ!できることならそこまで高まりたい、がしかし、我々古本を扱うものは「求めない」ワケにはいかない。常にブックオフの均一棚で目をギラつかせているし。そこで。カシマつながりで、鹿島茂あたりが書いてくんないかなぁ。『求める』。少数かもしらんが、強い支持が得られると思うんですがネ。
よむみち