乃木坂駅より徒歩5分
マンガやアニメ、デジタルアートなどを幅広く紹介した「日本の表現力」という展覧会を見に、開館したての国立新美術館に行って来ました。場所は六本木、ふだんまず行かない場所だけに散歩も面白いです。
美術館敷地を入ってすぐ目に飛び込む黒川紀章設計の建物は、ガラスでできたとても大きなもので、勢いよくうねったその様は綺麗とかよりも迫力ありすぎてちょっとのけぞりました。
出来てまもないからか、館外でも館内でも写真撮影をしている人がとても多かったのが印象的です。各階にあるカフェやレストランは六本木という場所柄か値段が高くてちょっとウキー(怒)となりましたが、地下のミュージアムショップが結構面白くて、雑貨やポストカードのみならず、様々な展覧会関連書籍がはば広く売っていて、その選書のされ方が興味深かったです。
肝心の展示も、それこそ「鳥獣人物戯画」から始まって最新のコンピュータアートまで、多彩な作品を通史的に見る事ができて、勉強になるというか、話には聞いていた有名なものも幾つも見られたのが嬉しかったです。
それと、ちょうど行った日にトークセッション「少女マンガの半世紀」をやっていて、何人もの有名なマンガ家さんたちの話が色々聞けたのがもうけものでした。わたなべまさこのカラー原稿は綺麗!

ところで美術館の周りをぶらぶら歩いていて、なじみないはずなのに何か地名とかに聞き覚えがあるなぁ・・と不思議に感じていたのですが、帰宅後その理由が判明。
今、梶井基次郎の短篇「橡の花」のレポートを書いていて、その関係で梶井が麻布区(今の港区)に住んでいた当時の地図を最近調べたりしてたのでした。彼が住んでいたのは飯倉片町というところで、島崎藤村も近くに住んでたらしいです。
「橡の花」は本人の意向で作品集『檸檬』には収録されなかったし、一見散漫な話の羅列のような構成からも、従来あんまり評価が高くなさそうなんですが、文中に現れる自意識の高さとそれに苦しむ主人公、「音」に対する独特の感性などなど読んでて色々感じ入るところがあります。
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なつき
by ouraiza | 2007-02-03 23:59 | ふらふら散歩(終了) | Comments(0)
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