そうかもしれない
 小峯君、ちょっと。店長にそう呼ばれ、恐る恐る店の外へ出ました。店長は向かいの通りを指差して、あれを見て、と。その先には、二羽の鳩の姿が見えました。奥があきら、手前がおさむ。嘘だ、とその時は思ったのですが、よく見ると羽の模様が少し違う。店長はそこを見分けて判断しているのかもしれません。やがて、奥の自転車置き場から、ひよひよと、もう一羽の鳩が現れました。あれは何ていう名前ですか、と訊くと。あれはとおる、と答えてくれました。最近よく現れるんだそうで。でも、あれ?左を向くと、新たにこちらに向かって来る二羽の鳩の姿がありました。今日は何でこんなに多いんだろう、と店長。
 今週の火曜日。浅草で買った揚げ饅頭を食べていると、すいません、とお客様に呼ばれました。番台の上には単行本が一冊。この本いくら、と聞かれ、裏を見ました。100円です。ニットの帽子をかぶったそのお客様は疑わしげな表情で言いました。100円って、ただの100円?特価本ですので、ただの100円なのですが、中にしみがありまして。箱を取って、中の本をお見せする。白いカバーにしみが斑の様に付いてる。模様かと思った・・・外に堂々と置いてあるもんだから、もっと高いのかと思った。なるほど、そう言われてみると、そうかもしれない。後から、そのお客様のことが気になって、演芸の棚の本を何冊か見てみる。すると、著者近影にお顔が載ってる。有名な落語家の師匠でした。
そうかもしれない_f0035084_23322843.jpg この絵本は、リブロガレリアの絵本コーナーで買った本。1000円、贅沢。この贅沢を、皆様にも少しお裾分け。
 『ちいさなへび』 エッダ ラインヌル作
 ちなみに、最近、『夢か現か』(筑摩書房) 高井有一著を読みました。
 こにぎり
by ouraiza | 2007-01-18 23:35 | こみにぎり(終了) | Comments(0)
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