栗のパス    せと
12月29日月曜日。
 事務所業をする月曜日だが日程を鑑みて年内最後の営業として店を開ける。開店時間に遅刻して諸事。
 2、3個のやらねばならぬことをずるずると長時間かけて終わらせる。
 映画「横道世之介」のとても胸を打つ不思議さについてずっと喋る。
 OBさんがFDD(フィルム・デイ・ディテクティブ:映画の中の日付けを探す計画)の報告を持ってきてくださった。自宅配信観賞型ではなく映画館観賞型でFDDをしてくださっていてありがたく、その難しさに想いを馳せる。 

 夜、「イージー・ライダー」(1969 デニス・ホッパー監督)を半分ほど観る。

12月30日火曜日。
 例年ならせっせと掃除に勤しむ年内最終出勤日だが、どうにもなにもしたくなくて、ゆっくりなんとなく、気付くところだけ掃除をする。
 ふと思い立って年内の目標だった外の特価本の商品化。

 恒例の、店員全員での納会をうどん居酒屋硯家さんにて。・パソコンのキーボードが接触不良でビシビシと強く打たねばならない→新しいキーボードだけ買って本体はアームで宙に上げて使う・文房具が溢れすぎていて使うときに選ぶのがめんどう→ペン立ての中にすぐに使える一軍だけを集めた小さな区画を作る・店のお使い用自転車が無いのは不便→急な坂の下に引っ越しをした店員TTが坂が辛くて使わなくなった自転車を寄付してくれる、などなど改良点をいろいろ出してもらえてよかった。

 「イージー・ライダー」を観終わる。初めてだったので、暴走族の賑やかなパレード譚だと思い込んでいたのがまったく違っていて驚いた。こんなに哀しく切実な映画だとしらなかった。とっても面白かった。

12月31日水曜日。
 休み。ついに今年を終えることができてとても嬉しい。
 映画「素晴らしき日曜日」(1947 黒澤明)、「サブスタンス」(2024 コラリー・ファルジャ監督)を観る。

 夜、散歩兼買い物に出て、雑司ヶ谷霊園内のお気に入りの道をゆっくり歩く。灰色の画面に墨を流したような樹影が美しい。
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 年の締めくくりとして「七人の侍」(1954 黒澤明)を日本語字幕付きDVDで観た。おろそかには食わんぞ。

2026年1月1日木曜日。
 午後、新年最初の一本にしようと控えていた「名もなきもの A CONPLETE UNKNOWN」を観た。以前、池袋西口のボブ・ディランばかりBGMで流してくださる酒場、ポルカドッツさんでビールをいただいているとき、聴いているのがボブ・ディランかと思っていたら全部ティモシー・シャラメさんの演奏とのことでびっくりしたことがあった。

 夕方からムトさんのご実家にて年始恒例のおせち食事会。毎年食卓の目玉の一つとなる「ヤツガシラ」は今年不作とのことで無し。年に一度だけゆっくり味わう家庭的和食はとても美味しい。
 食後のトランプ大会では、古書信天翁センパイが毎年おみやげに買ってきてくださる剥き甘栗がパスの回数を示すマークとして活躍。うっかり食べてしまったりする。
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 帰路、凍りそうに寒い鬼子母神参道を縮こまって歩くながら、さて新年かと気持ちを改める。

 映画「霧の旗」(1965 山田洋次監督)を観た。FDD(Film Day Detective:映画の中に日付けを探す計画)におけるトピックのひとつ「時系列と日付けの整合性問題」あり。FDDとして最もしたくないのが粗探しなので、それはそれで愉しむ。

1月2日金曜日。
 映画「地獄の黙示録」(1979 F・F・コッポラ監督)を観る。「Col. (Colonel)」が大佐、「Maj. (Major)」が小佐。カーツ大佐にも小佐時代がある。
 
 夕方、しっかりした雪が降り始めたが、買い物ついでの散歩に出る。地下鉄東池袋駅の出入り口階段に雪が吹き込んでいて愉快だった。

 「道」(1954 F・フェリーニ監督)を観る。やっぱり、「ザンパノ」と「ジェルソミーナ」は何度も声に出して言いたい。過去に観たザンパノと印象が変わっている。シン・ザンパノ。

1月3日土曜日。
 映画「13日の金曜日」(1980 S・S・カニンガム監督 なんと、あのいわゆる”ジェイソン”がまだ登場しない!)、「白昼堂々」(1968 野村芳太郎監督)、「下妻物語」(2004 中島哲也監督 イチゴさんほんとかっこいい)を観た。

 夜、買い物ついでの散歩に出てサンシャイン通りのブックオフに立ち寄る。盤面の美醜の確認など、レコードを商品にすることには細かな手間がつきまとうので敬遠しがちなのだが、そうだ、愉快なサントラ盤なら利益とは関係なく店内に飾って楽しそうだ、と思いついて手頃な価格の数枚を購入。そしてDVDコーナーで配信では観られない映画を探したが、配架方法として「ロマンス」「アクション」「ドラマ」「サスペンス」など、なんとも個人的見解に依らざるをえない区分けを採用なさっていて驚き戸惑う。

1月4日日曜日 
 午後、明日からの営業の準備のために出勤。
 店員TTが使わなくなったので寄付してくれる自転車を店の横に停めておいてくれた。薄いエメラルドグリーンという、まったくもって奇妙で信じがたく変な色の自転車なのだが、非常にありがたい。なにせ、新車を妥協して買うのではなく店員TTからのおさがりをもらう、というルートが手応えがあって嬉しい。はてさて真っ赤に塗装ができるのはいつになるだろう。ゆっくり楽しみたい課題ではあるが自転車に色を塗るのはいかにも難しそうだ。
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 年末年始の数日で溜まったFDDのデータをじっくり整理。
 立石書店一郎さんに運転してもらって市場へ出品に行き、戻ってまた店の諸事。

 「ローズマリーの赤ちゃん」(1968 R・ポランスキー監督)を初めて観た。ピンクのクレジット。

by ouraiza | 2026-01-05 11:52 | Comments(0)
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