あけてみつひで    せと
9月8日月曜日。
 午後から無営業内勤。
 ここ最近、ひたすら滞留物に値段をつける時間を希求していたのだが、無理矢理にでもその時間を持とうとして歴史、美術系大山その他に値段つけ。なかなかできた、というところまで終わり、『名画座手帳2026』の確認作業など。

9月9日火曜日。
 休み。

 お勤めなさっている大学の制度を利用して短期間だけ東京に滞在しているお客様で友人のRさんが近々その滞在を終えるということで、以前から計画していた雑司が谷近隣史跡をRさんと散歩する会・墓所編を催す。最近ご近所墓所研究に熱を持っているムトさんに先導してもらい護国寺の墓所と雑司ヶ谷霊園を歩く。陽が照った猛暑ではなく曇りだったがゆっくり絞られた雑巾から少しずつ滴る液のような汗がずっと滲み出続ける。護国寺墓所内にある「音羽陸軍埋葬地」の敷地内に「多宝塔」という塔がありその精緻な造作に驚く、など。Rさんは敬愛なさっている建築家ジョサイア・コンドルの墓所内の枯葉をお掃除なさったり。雑司ヶ谷霊園にて押川春浪の「春浪天狗碑」を眺め、近くにあるからと後回しにして結局訪れたことのなかった川口松太郎一族や大川橋蔵の墓所を巡る。ノムが用意してくれた腕などにつけておくと蚊が寄り付かないゴムのようなリングが案外効いている感があって可笑しい。陽が落ちて墓石も見え辛くなり、うどん居酒屋硯家さんにて打ち上げ。硯屋さんのメニューにさんまの塩焼きがあり、さんまがどこの居酒屋さんにあるか知っておきたかったので嬉しい。その日の手帳には「鉄パイプと内臓」「白いDVD」などRさんからお聞きした物語のメモが残った。
 護国寺の一角にいたとてもかわいい狛犬、多宝塔。
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9月10日水曜日。
 休み。
 夕方から古書会館にて会議。報告「北の支部から」は北部跡空き地で管理部タケちゃんが発見した薬の錠剤から薬物問題について。まったくダメだった。ムトさんも合流して信天翁センパイと神田餃子屋さんにて軽反省会。センパイが誕生日祝いで奢ってくださり嬉しい。時という獰猛な野獣がのしのしと歩いていきバースデイ。時という獣獰猛に歩を進めて誕生日。

 店に戻って少し事務をしていたら、ペットボトル飲料を買ってきたムトさんが難しい顔でキャップをひねる動作をしながらボトルをぼくに差し出し、「アケテミツヒデ」、と言ったのである。明智光秀!なんたることだ、何かを開けてくれ、と人に頼むときに、「これ、アケテミツヒデ」と言う、という希望。

9月11日木曜日。
 前業で作業の焦点がぼやけて漫然と店内見回りのみ。開店して諸事。
 なぜか昨晩睡眠できず、ひたすら眠い。

 週末に迫ったライブ放送内での担当コーナー「b-Spo」をかんがえたが新作を思いつけず、「名MBERS」シリーズでいこうと決めて図書館に行き『全国ご当地キャラクター図鑑』を借りたりする。

 ウェブで発注をいただきながら店頭で売り切れているという事態(現在3.253%、約31回に1回)をできるだけ避けるための新しいノートへの記入法を思いつき開始する。店頭との併売、こちらに残る形の値札での管理ではないこと、がネック。店頭で売れたものを時系列で出納帳に記入しているのを、ウェブ登録中の商品が売れた場合1コーナーにまとめて記入する形にしてみる。

 閉店後に番台端飲酒会議で缶ビールを飲むと、眠気がなくなり目覚めたような気分に至り急に元気になった。
 ご常連のミヤモトくんが職場から持つように指令を受け数度のトライでついに獲得した免許証を見せてくれた。
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9月12日金曜日。
 前業をサボる。開店して諸事。
 明日の「b-Spo」の準備をずっと。

 いらしてくれた映画好きなお客様よりトークショウに登壇なさった大地康雄さんからパンフラットもらったサインを見せていただいた。大好きな俳優なのでとても羨ましい。さらに、カーネル・サンダースがケンタッキーフライドチキンを創業したのが65歳のときだった、と教わりなんだか希望を持った。

 サイトウマドさんの漫画『怪獣を解剖する』(2025 角川ビームコミックス)を読む。

9月13日土曜日。
 前業にてサイトウマドさんの漫画『解剖、幽霊、密室』(角川ビームコミックス)を読む。『怪獣を解剖する』での映画「ゴジラ」へのオマージュに続き、今回はラジオ「安住紳一郎の日曜天国」なども示唆されていてとても楽しい。

 少し秋の気配のある日和の悪くない週末だからか、めずらしくウェブ界よりも現世界の店が忙しい。

 夜、YouTubeライブ放送「不忍ブックストリームⅡ」の本番。ゲストは漫画家のサイトウマドさん。明朗にわかりやすくお話しくださりとても楽しい。担当コーナー「b-Spo」は、ご当地キャラクターの名前当て、1文字合っているごとに加点される方式の「名(ナ)MBERS」の四国編。なるほどやはり、という結果でよかった。
 「b-Spo」は1:12:42ごろからです。
 b-Spo委員にて松屋さんで反省会。単品ハンバーグに単品牛皿を載せてビールで流し込む。

9月14日日曜日。
 前業をサボって開店して諸事。
 気掛かりだった手紙を書くことに注力して投函。ひとまずほっとする。

 昨晩から読み始めた尾崎一雄『もぐら横丁』(1952年 池田書店)がやはりとても面白い。小説というよりは身辺随筆。平易であることは平易であろうとするだけでできることだろうか。

by ouraiza | 2025-09-15 03:43 | Comments(0)
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