北京ダックは皮、芝犬は桃太郎、さんまは焼きたて    せと
8月25日月曜日。
 夏バテなのかなになのか、休まねばならない危機感があるので徹底休み。
 「鬼滅の刃」に「け」を入れて「決めつけの刃」、ってイイなーと発見。
 結城信一『柘榴抄』を読んだりYouTubeを徘徊するなど。

 8月後半に一度体力の糸が切れる歳時記的事象と同じく、1年に1度は無性にさんまを食べたくなる。夜散歩に出て、以前さんまをいただいたことのある近所の居酒屋さんに行く。メニューに「サンマ塩焼き」があったので「すみません‥‥実はその‥‥猛烈に食べたくてですね、さんまの塩焼きを同じお皿でいいので2匹いただけますでしょうか‥‥」と注文すると、キリッといなせなリーゼントヘアーの女性店員さんが、「あ、ごめん!さんままだ無いのよ!」とおっしゃり、奥の厨房からご主人が「まだ市場に出たばっかで高くて仕入れてないのよねー」と教えてくださった。そうか、漁と市場と経営のバランスというものが当然あるのだ、と学ぶ。代打としてカマ焼きをいただいた。
 帰路スーパーマーケットに立ち寄りさんま捜索を続けていたら、同行のムトさんが棚内に残った最後の焼きさんま2匹入り1パックを見つけてくれて歓喜。

 映画「櫻の園」(1990年 中原俊監督)を観た。とても面白かった。

8月26日火曜日。
 休み。
 夕方から買い取りご常連様の事務所へお伺いしオリコン10個分ほどをお預かり。これまではBの泉から溢れたご蔵書のお片づけだったが、今回はAの泉からのご蔵書で、その変化というのはなにか、気になったりする。

 夜、しばらく休業なさっていたラーメン福やさんが定食屋さんになって新装開店なさっているのでお邪魔する。ご店主フミさんもお元気でとても楽しそうに調理をなさるご家族のサポートをなさっていた。南池袋、雑司が谷地域の住人たちの永遠の友人、福やさんの調味料たち。
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8月27日水曜日。
 休み。
 夕方から古書組合の総会へ出かける。ちゃんといろいろを経験して関わろう、などと思っているので、とりあえず降臨したお誘いにはありがたく極力乗らせていただきたい。懇親会にてうきうきで食事。北京ダックという食べ物がつまるところ「皮」なのだという衝撃の事実を学ぶ。その後、ついに念願だったいろいろな同業大先輩のカラオケを聴くことができた。浮かれて動画を撮影したりしたが、はしゃいでしまった自己への痛烈な呪詛とともに明日慌てて消去することが確実だ。

8月28日木曜日。
 前業にて茫然と店内を歩く、など。
 昼に東京に来ている岐阜、古書と古本徒然舎のツレッチと雑司が谷で落ち合う。ランチをいただいたMo’s Cafeさんはとても素敵なお店で、マスタードソースチキンによって二日酔いを少し癒やしていただけた。ツレッチから店における悲喜交々を聞き、怖くなったり勇気づけられたりする。まったくもう、ままならぬ世界め、と思う。店なる小屋の隙間だらけの屋根から次はなにが降ってくるのか。
 
 閉店前に外の棚を整理していたら、めずらしく散歩中の犬が本をカタカタ動かしているぼくに寄ってきてじっと眺めていた。「人間が好きで、この犬、すみません」と飼い主さんがおっしゃる。おやおや、と頭を撫でていたら首輪に書いてある名前が見えた。「桃太郎」。芝犬の桃太郎、なんていい名前なのでしょう。そして君にはぼくが一応人間に見えたのか。

8月29日金曜日。
 前業から開店して諸事を挟んで『名画座手帳2026』に関する確認作業などをずっと。
 夜、ムトさんがスーパーマーケットで買った生のさんまをトースターで焼いてくれた。白いプラトレイに乗って焼かれた状態で売られているものとの美味しさの違いに驚いた。どちらも美味しいのではあるが、メロン飴とメロンとの差、ぐらい、焼きたてが美味しいとわかった。

 映画「CURE」(1997 黒沢清監督)を観た。とても面白かった。

8月30日土曜日。
 前業でなにをしたのか。開店して諸事。
 ぐんぐんと獰猛に暑いので外の日当たりの良い棚に正確かどうか非常に心もとない古い温度計を置いて気温を測ってみた。赤い線は46.2度まで昇った。それをじっと眺めていたぼくの毛髪の木陰が無く涼むことができない頭がくらくらしてきたような気がして途中で切り上げた。
 
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 夕方から隣町にて進行中の企画に関する会議。若いかたたちとの作文の合評会、という初めての体験。面白く刺激になった。テクニックとテクニックではないもの、ということに想いを馳せた。
 居酒屋さんにて会議の続き兼打ち上げ。20代のSくんがアルバイトをなさっているとのことで、「よーし、なんのアルバイトか推測するためにSさんをじーーっとと見つめるけどごめんね」と告げると周囲から「気持ちワル!」という反応があり、なんだか嬉しかった。

 映画「回路」(2001 黒沢清監督)を観た。昨日観た「CURE」にもエンディングロールに古本大學芸術劇場店で極短い期間一緒にアルバイトをしていたことのある丹治匠さんの名前があって驚く。2002年ごろ、丹治さんは酷使されて壊れた特化本ワゴンをかっこいい大具道具を使って丁寧に直してくださった。

8月31日日曜日。
 前業にて先週仕入れた文庫の山脈を仕分け。開店して諸事。
 『名画座かんぺ』最新号の表紙を作る。極めてノープランだった場合慌てて蛇足を付けてしまう傾向があるが、今回は極力素直にノープランのままノープランを図にしてみる。

 夜、古書組合北部支部の役員、古書信天翁のセンパイとT書房タケちゃんが店まで来てくれて、いいかげん早く済ませたほうがよさそうな事柄に関する会議。タケちゃんの問題を解決せねばという危機感と行動力に大いに救われている。タケちゃんはホンダ・ベンリィというバイクに乗ってさっそうと発ち、かっこいい。
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 結城信一『柘榴抄』を読み終わった。会津八一、八朔先生をめぐる繊細な日々。とても面白かった。



ラジオ投稿の練習
テーマ「不便だなぁと思うこと」

 曜日のない、日付けだけの期日の指定や提案に、不便だなァ、といつも思います。
例えば、「今度の会議いつにする?都合のいい日教えて」というすり合わせ事項が生じた時、「20日か23日はどうですか」と返ってきたとします。ぼくは「えー‥‥それって何曜日?」と自分のスマホや手帳のカレンダーを曜日を確認するためだけに開きます。20日が土曜日、23日が火曜日だとわかり、えーっとその曜日にはあんな用事、こんな用事があったかもなあ、さてどうするか、と吟味しはじめます。
 約束の期日を提案する側が、最初から曜日も入れておいてくれたらこちらが曜日を確認するためにカレンダーを開くひと手間が減るのに!!と思うのです。
 それとももしや皆様、何日が何曜日なのか完璧にわかって日々を過ごしていらっしゃるのでしょうか!
 それとも、曜日によってなんとなく自分の活動をイメージできる日々の仕事の体制が非常識なのでしょうか!
 何日の何曜日、という期日の提案ではない、何日、だけの提案は、もう即座に断ってやる!と胸の底で思ったりいたしますが実行にいたる勇気はまったくございません。何曜日かなあ、とまたカレンダーを開くのです。
 しかし、イメージした予定が間違っていないかどうか結局はカレンダーを確認しますし、自分でもうっかり、曜日の無い日付けだけを提案しちゃうこともよくあって反省するのですが。
 ぼくが狭量な嫌なヤツなのでしょうか‥‥
 では、失礼いたします。



by ouraiza | 2025-08-31 16:51 | Comments(0)
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