蜆    せと
2月19日月曜日。
 集中した商品化作業をしたくて定休日の無約束営業をする。小雨が降り静か。
 先月から準備をし楽しみだった市場の本番で、何度も古書組合の市場売買サイトをチェックし、一喜一憂。
 商品化に手間のかかる同一著者セットを時間をかけて作る。

 ふと思いついた工作をする。以前本の画像を撮影するためのライトを帳場の横に取り付けたが、実質的にほとんど使うことがなかったので、もっと有効だろうと思われる場所に移動。従来のアームライトを支えるクランプを本棚の天板に付けるとその天板が使い辛くなってしまうので、クランプの代わりになるアタッチメントを作り本棚に固定。
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2月20日火曜日。
 休み。
 東京での大市にいらっしゃっている沖縄のBOOKSじのんさんが予定変更があってぽっかり時間ができたのでどこかで飲み語らおうと誘ってくださり神保町にて遊ぶ。焼き鳥、カラオケ、中華。ビールをどうせおかわりするのだから先におかわり分も頼んでおくシステムで飲んでいるうちにいつしか約50歳のぼくと約60歳のじのんさんが抱き合っていたりする。じのんさんはとってもカラオケが上手でその美声と歌心に痺れているうちに意識が霧に包まれ、その後中華料理屋さんで卓上にこぼしてしまったキュウリをじのんさんがボリボリと食べていたり皆とにかくご機嫌だったと後に同行のムトさんから聞く。「あたし褒められて伸びるタイプ♡」というじのんさんを思いつく限りに称揚していたことは記憶にある。
 その日の手帳にはじのんさんの恩師のお名前と、「新しい古本屋さんが企画したZINEパーティーをジンを飲みまくる宴会だと勘違いして若い人は豪気なことをするもんだと思った」という挿話を書き留めておこうとした形跡が残っている。

2月21日水曜日。
 二日酔いで世界が回り立っていられず、夕方まで瞑目。非番の日でよかった。
 夜、プレステ2で「GOD OF WAR 2」をプレイ。
 『ちくま日本文学全集 梅崎春生』から「蜆」を読む。
”蜆が鳴くことをお前は知っているか。俺は知らなかった。俺は驚いた。リュックの中で何千という蜆が押合いへし合いしながら、そして幽かにプチプチと啼いていたのだよ。耳をリュックに近づけ、俺はその啼声にじっと聞入っていた。それは淋しい声だった。気も滅入るような陰気な音だった。”

2月22日木曜日。
 開店して諸事。なにかと諸事が多く緊張と弛緩を繰り返す。
 電話を数本かけ、日程予約を数個。
 天気予報では雨が夕方前に止むと報じられており、一旦止んだので安心して外の棚を全面展開したがすぐにまた降り出したのでまた閉鎖。行ったり来たりに疲弊。
 来年版『名画座手帳』に関する最初の会議。とても面白くまた飲みすぎる。

2月23日金曜日。
 開店して諸事。
 商品化の直前段階にある番台上の山の掘削をここ数週間進めてきたので、ひとまず何も無いまっさらな状態にして気分を一新しようと画策するも手が働かず、最も商品化に手間のかかる中山の頂上を数センチ削るのみに終わる。
 今日も昨日同様、雨が止みそうで止まない惑いの空。寒い。

 夕方、友人宅へ遊びに行く。誕生日の友人の娘Tちゃんになにを贈ったらよいものか悩み、手塚治虫『ゴッドファーザーの息子(「紙の砦」同時収録)』と『ブラック・ジャック』冒頭数巻にする。ジュンク堂書店がとても混んでいて驚く。こんなに賑やかな書店内の場面を見たことがあっただろうかと思う。
 「子」を女性の名前に使わなかった時代。友人のガンマGTPへの心配を肴にまた缶ビールを飲み過ぎる。ケーキ。浸かりすぎて塩が浮いている究極的にしょっぱい梅干しの焼酎割りの美味しさ。赤い木瓜の花。
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2月24日土曜日。
 開店して諸事。数日ぶりに晴れる。どうにも番台上の山の商品化を進めることに集中できずにまた午後を消失。
 夕方、先週の仕入れで車に積んだ荷物を降ろす。約4年分の月刊誌の同じ号がそれぞれ2、30冊ぐらいずつあり、商品としてどう構成するか悩みつつ市場用に縛って準備。

 友人のガンマGTPへの対処として、そうだシジミだ!と思いつき、ぼくもしょっちゅうお世話になっている「1杯でしじみ70個分のちから」カップを数個買って発送。

 夜、「GOD OF WAR 2」をプレイ。

2月25日日曜日。
 散漫ではない雨。ガードシフトで開店して諸事。松下竜一35冊一括のデータ作り、溜まった外用特価本の値段つけなど。

 夕方から実家にて”実家片付けねばならぬ隊”の活動。ひとまずの探索目標だった父親の小品原型を埼玉の鋳物屋さんが保存してくださっていると母親が電話で突き止めたことで今日の活動は終わり。しかしほんの僅かでもいいから実家から物を減らそう、と、使途不明な電熱器かもしれない器具を持ち出す。抽象画ばかり描いてきた母は最近、学生時代以来約50年ぶりに具象画に取り組んでいて、とても楽しいとのこと。

 夜、プレステ2の「GOD OF WAR 2」をやっとクリア。ギリシア神話が基になっているストーリーがさっぱり理解できないままだったが、操作性の良さと難所解決難度のちょうど良さに引っ張られた。クリアしたことでさらにボーナスステージがプレイ可能になってプレステ3への移行は延期された。

by ouraiza | 2024-02-26 03:06 | 工作 | Comments(0)
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