中    せと
2月12日月曜日。
 ムトさんズと往来座編集室ズで集い、王子の友人Kさん宅で料理をして食べる会。まず王子駅そばの今後再開発されるらしい複合施設「王子サンスクエア」内のスーパーマーケットなどで食材調達。<王子駅周辺の再開発/https://newswitch.jp/p/38332>。編集部Aさんにメインシェフになってもらいつつ、午後からずっと缶ビールを飲み食事をする。遠足前の小学生のように(とキーボードを叩いてみたがそういえば小学生のころ遠足が楽しみだったかというとそうでもないかもしれない、ということは想像上のそれ以上に)この日がとても楽しみで、最近の業務を無事に終わらせる糧にしていた。Kさんのお住まいの新築マンションの設備や構造を拝見して社会見学をするなど。額縁を飾るお手伝いをほんの少しし、陽光がそそぐ健やかな空間で気を使う必要のない人々とゆっくりダベる。なんて日だろうか。
 美味しかったことを伝説として胸に刻み込んでいる編集部Aさんによる「イカスミのリゾット」をついに再び食べられる日が来た。やはり格別に美味しかった。
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 「Aさんのイカスミリゾット」を初めて食べたのがいつだったのか、ついに該当日が判明し、そうかそうだった、と驚いた。ある催事がありその会場でAさんが料理をしてくださったのが2008年6月8日日曜日。世に言う「秋葉原通り魔事件」が起こった日だった。

 深夜、プレステ2で「GOD OF WAR2」をプレイ。主人公がイカロスさんから翼を奪って翔ぶことができるようになった。2007年発売のゲームだが、初代ファミコン世代のゲーム観からするとグラフィックや操作性などがとんでもなく凄い。まさか羽ばたいてジャンプの飛距離を伸ばすとは。

2月13日火曜日。
 休み。家窟にて無為の修行。
 「GOD OF WAR 2」を遊び、『おかえり横道世之介』を読み終える。1993年春から1994年の春、池袋の北西。1994年の4月で物語は一旦閉じる。その年末までにアイルトン・セナの事故、オウム真理教松本サリン事件があり、翌年初めに池袋西口に古本大學芸術劇場店が開業した。

 夜、ドラマ「不適切にもほどがある」を観る。とても面白く、アーカイブが本放送に追いついてしまうと次回まで待つのがじれったいので全話終了後にまとめて観ようと決める。ツイッター(現X)界的な満員電車の煮凝りのような反応が世間から出そうなのをミュージカル表現で軽快に避けている気がして楽しい。

2月14日水曜日。
 午後から店で市場の準備。普段多くは触らないジャンルなので新鮮。天気が良くて春めき、絶好の屋外作業日和。政治経済歴史の堅いところ折りたたみコンテナ11個分の小口のイタミチェックをしながら仕分け、縛り。内村鑑三全集は平成の新再版だと猛烈に思い込んでいたがばっちり昭和旧版でびっくりした。市場に向けたナイス準備ができた。

 夜、プレステ2「GOD OF WAR 2」をプレイ。

2月15日木曜日。
 開店して諸事。先日買い取り時に注意事項を伝えたご常連のお客様からの被害妄想分裂呪文告発怪文書入りの封筒を、店員ノムが出勤時シャッターに挟まっていたのを拾い、あわあわしている。そのお客様に対して店として平坦に長くお付き合いするつもりだったのでなんだか余計に残念で悲しい。こういうことが5年に1度くらいはある気がする。
 
 猛烈な風が吹く。飾っていた料理本のカバーだけどこかに飛んでいってしまったりする。夕方前からは外の本を各棚の隅に集めて寄せ固めの型でしのぐ。

 古書組合のいつもより規模が大きな市への出品物を経営員さんが集荷に来てトラックに積んでいってくださった。エフをつけておらずお手間を取らせてしまったが、経営員さんのエフの付け方が熟練の技で美しく、今後の課題にしようと思う。本の束がどの商品の一部なのかを識別するエフ(荷札のようなもの)

 ふわふわと落ち着かない流れが続いてさて今日の業務に身を入れようとするころにはもう夜、閉店時間はすぐそこ。
 閉店後、最近の最重要懸案事項だったお手紙を書き終えることができてよかった。

2月16日金曜日。
 開店して諸事。昨日よりは弱いがしっかり主張してくる風。
 番台上の数個の中山をミックスしてじりじりと値段つけ。
 時が時を演じているかのように過ぎる。

 夜、プレステ2「GOD OF WAR 2」をプレイ。

2月17日土曜日。
 開店して諸事。もんやりとした暖かさ。

 店員ノムが体調を崩し帳場の横に布類を敷いて倒れている。急に暖かくなった最近のとりとめのない寒暖差による神経バランスや花粉症の影響もあるのかもしれない。一昨日にお客様からの怪文書で空気の圧が重くなり、よりによって昨日店員ノムは深夜に「砂の器」と「天国と地獄」という大作を続けて鑑賞したらしい。中毒の「中」、なにか鈍重な気配の連続に、中(あた)ったのだと思われた。
 ほうほうの体で自己診断し検索して「『救心』てやつがよさそう‥‥」とノムが言うのでツルハドラッグに買いに行く。その容器と丸薬がシルバニアファミリーのようなかわいいミニチュアぶりでとても驚いた。
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 とにかく店を出れないので極ご近所のお客様と極々ご近所のお客様の御蔵書整理のお手伝い、下見を数日延期させていただく。

 早めに店を閉め、最近の手数の不足を補うためひたすら値段付けの残業をする。
 ムトさんが経堂のゆうらん古書店さんで買ってきたH.N.Werkmanの画集『H.N.Werkman』を見せてもらったがとても素敵だった。画像検索結果

2月18日日曜日。
 開店して諸事。
 お持ち込み買い取りの小山と番台上中山への値段つけを諸事を挟みつつ断続的に。

 古本屋という商店が少なくなりめずらしい業種になったせいもあるのだろうが、週末は特に、良い意味でもない店の観光地化の進行を意識する。継続的に配架できるお土産商品はないものだろうかとかんがえてみたり。
 ウェブでの販売やカード決済の比重が増え、レジに残る現金の少なさにびっくりすることが増えた。
 
 閉店後、松屋にてシュクメルリ鍋というものを食べる。ミルキーにんにく鶏鍋。おいしかった。
  


by ouraiza | 2024-02-19 02:02 | Comments(0)
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