たかしに悪者無し。    せと
9月26日月曜日。
 定休日の隠密営業はせず、午後早めから断続的に続いている極ご近所様への出張お片付けお手伝い。今回からその場で市場への出品の準備を終わらせる、という新方式を導入。その商品をお客様も確認できるしある程度じっくり急がず作業する必要があり余裕も生まれ、自分が査定をすることが無いのでやや気が楽。1メートルもない棚と棚の間でやや苦戦して目標には達せず。しかし方向性が固まってよかった。

 夜、「ごめんね青春!」最終回を観る。とても面白かった。

9月27日火曜日。
 休みだが午後出勤し市場の準備をして古書会館へ出品に行く。
 帰路、安倍元首相国葬の日の町の雰囲気を見たい、と同乗のムトさんからリクエストがあり、では靖国神社の横を通ってみようといつもと道を変えたが、靖国神社手前からまったく車が進まなくなり、隙を見てユーターンしていつもの道に戻る。

9月28日水曜日。
 久しぶりのフル休日と思いきや、『名画座手帳2023』のホームページと販売サイトを作らねばならぬことを思い出しよちよちと着手。慌てて作ったのでどこかに間違いがあるのでしょう(以後修正、更新)。
名画座手帳2023ホームページ


 深夜ふと、NHKオンデマンドにて再観のNHKスペシャル「狂気の戦場 ペリリュー~“忘れられた島”の記録」、「アウラ 未知のイゾラド 最後のひとり」を観る。

9月29日木曜日。
 開店して諸事。
 買い取りの山脈が増え混乱しているので収納場所を増やすべくエアコンの室外機が入っているいわゆる機械室を整理する。保留中のさらに保留中、大保留中の山々が積まれていてああ一息に片付ければもっと収納力が上がるのに、と己が怠惰を呪いつつぐちゃぐちゃと動かし、なんとか一つの仕入れ先の山脈を散り散りに保存することは避けることができた。

 「名画座かんぺ」最新号の表紙作り。手帳2023の宣伝を表紙の一部に入れる。

 手帳編集部朝さんが偶然青い洋服を着ていらっしゃり、ムトさんが「あ、アバター(映画に登場する青い異星人)みたい」と言うと、朝さんは「はい。アバタモリオです。」とお返事なさっていた。

9月30日金曜日。
 開店して諸事。

 午後、旧知の同業者が立ち寄ってくれたので、古書組合の古本ウェブ販売システム「日本の古本屋」における出品登録のミスについて相談する。
↓「受注登録」(通常ルートではない受注をこちらで受注として登録する)の画面でうっかりなにも記入せずにうっかりただ完了ボタンを押した。
↓「受注確認」(受注を一覧で表示する)画面に上記なんにも記入されていない受注が1行表示される。
↓いろいろ操作したがその受注を抹消することができない。
↓組合のインターネット事業部に相談するも「そもそもそんな操作ミスを前提にしていないから抹消できない」と教わる。
↓始めはまあいいかと諦めていたが、しばらくしたらその意味の無い受注の1行が心理的に非常に重く邪魔になってくる。
↓同業者に向けてこんな操作ミスをすると一生消えない1行を抱えることになり絶望ですよ、とツイッターに書き込むもヒンヤリした反応のみ。
↓約2年が経過。
そして今日、その旧知の同業にその画面を見せていたら、「いや、ここで一回”登録”ボタンを押して受注を確定させてから消去でしょ。」と彼が言い、その通りにしたらその魔の1行がいとも簡単に消えたのだった。ほんとに凄い。大感動して大感謝する。

 週末に予定している店外での雑貨市「すずめ座」(店で雑貨類を委託販売なさっているノマド雑貨店「めずらしいことり」さんが”めずらしい”のでめずらしくないのは”すずめ”という命名由来)のためにムトさんが雑貨類を商品化するのを手伝う。

 夜、閉店後に番台小宴。友人Pさんの受難のお話。その受難も含めたPさんのオーラがオリジナリティにあふれ、本来笑ってはいけないのにどうしても可笑しくなってしまう。他、普通の会社員生活のなかでは人間の悪意に頻繁に出会い、そこで生活が営まれる、というお話。確かに古本屋では悪意の到来はそんなに頻繁でもなく一時的なものであることが多く、逃走も闘争も拒絶もこちらの差配次第、というところがある。編集部Iさんが格言「地獄への道は善意で舗装されている」を教えてくださる、など。Pさんは売り場にあったゴチャゴチャとペンキで塗装されたヘルメット購入してかぶったままお帰りになった。青のりピーナッツが美味しくて食べ過ぎ、缶チューハイを飲み過ぎる。

10月1日土曜日。
 2年半ぶりに開催される鬼子母神手創り市さんの日程に合わせての、買い取りで入荷したけど処理しきれない雑貨類放出市「すずめ座」初日。早起きして午前10時から準備、古書信天翁センパイに手伝っていただきつつ11時に開店。いつもと違う棚の配置をするのがとても楽しい。

 『名画座手帳』が「手帖総選挙」という展示会に選んでいただき出品されており、展示場に見学に行ってくださった編集部諸氏がなかなかに如何にしても雰囲気としてこの手帳の制作者であることをそういうつもりではないのに告げる機会を得られないまま採点投票にも参加してお戻りになり、スパイみたいで辛いことが多々‥‥と仰っていてなんだか可笑しい。

 夜、センパイとムトさんと居酒屋バシトンにて軽打ち上げ。
 帰路、店で残業をしていた店員ノムから電話。店の前で人が寝ていて帰るに帰れない、とのことで様子を見に行く。ぐっすり眠っている若者を揺さぶり大声で呼びかけるとにっこり笑って「オウ、ソーリーソーリー、アハハ、ソーリーね。」と上機嫌で応答してまた眠り始める。凍死しそうな気温でもなく誤って轢かれる場所でもないので放置することにし、非常にめずらしい景色なので画像を撮らせていただく。Tシャツの一人のたかしが夢の中。
たかしに悪者無し。    せと_f0035084_18120518.jpeg
10月2日日曜日。
 11時に開店してすずめ座2日目。
 毎年送っていただている栗を今年も頂戴してとても楽しみ。
 ぼちぼちと店番。すずめ座にいらしてくださった知人Sさんのご息女ジョイ・ムーンさんにお会いするなど、小さい催しながら普段とは違った番になり楽しい。
 夕方から番台上の中山への値段つけに集中。

 夜、すずめ座の片付け。外に出ていて売れ残った商品を店内に新たに配置するのが新鮮な気配を生んでいてありがたい。
 松屋にて軽打ち上げ。ハンバーグに牛皿の牛を載せて瓶ビール。我々と年齢の近い友人にもう孫が生まれそう、という話。大遅刻者たちのささいな夜。

by ouraiza | 2022-09-30 23:35 | Comments(0)
<< セイタ    せと 賦活    せと >>