2kmから    せと
1月25日月曜日。
 休日。運動不足を痛感する日々にもやもやが募り、ジョギングをしてみる。家から店まで約1km、少しだけ通販の作業をして、店から家に戻る約1km。中休みのあるたった2kmだが、とても息が上がる。しかしこの、呼吸の苦しさ、走り始めてすぐに全身に巡る"もう無理休みたい信号"である痺れ(多分科学的には乳酸のなんとかなのか)、ふくらはぎの痛み、が久しぶりで嬉しい。シャワーで汗を流して休むと、運動後のすっきりした感覚がやってきた。少しずつでも続けたい。

 ユーネクストで去年末にお客様A先生に教えていただいた「月曜日のユカ」を何気なく流し観しながら地下を書く。

 夜、ジョニー・トー監督「暗戦 デッドエンド」(1999)を観る。「ザ・ミッション」「ヒーロー・ネバー・ダイ」と濃厚な風味を観たすぐあとなので、舌が麻痺した状態だな、と思う。モデルガンを手に持って観賞に臨んだが、主役が交渉人なので、激しい銃撃戦が展開される映画ではなかった。

1月26日火曜日。
 午後、車に積んで保管しているいろいろを降ろしてから出張買い取り。ほとんど行ったことのない芝浦へ。靖国通りで秋葉原を越えて昭和通りを南へ進んでいると、急に気配が湾岸になる。
 初めて高級シニアマンションという施設に入れていただいたが、エレベーターにフレンチのメニューが貼ってあったり、娯楽階にビリヤード台があったり、厳重親身な管理体制など、その環境に驚く。
 オリコン14個としばり約30本。管理上の時間切れで途中まで。

 夜、数日前に酔ったいきおいで注文した「泣くな、はらちゃん」DVDセットが届いたので観始める。「泣くな、はらちゃん」(1〜3月)、「半沢直樹」(7〜9月)、そして「あまちゃん」(4〜9月)が放送されたのが2013年。田中投手が投げて楽天イーグルスが日本一になった年。東北の震災から2年後。

1月27日水曜日。
 メーカーに修理に出していたヒーターが戻ってきた。連続高温によるサーモスタットの停止状態だったようで、自分でも直すことができたものらしい。経年劣化のあったコードやスイッチの交換をしてくださっている。

 午後から店の横に車を停めて昨日お預かりした大山の仕分け。洋書が多く、ヒモを切ってサイズ別に積み上げながら市場で入札されない不安が募りつつも、「revolution」や「Guerilla」「Trotsky」などの人気な単語が見えると嬉しい。他、世界史系の和書。
 夕方、作業中に店前明治通りの少し池袋寄りからドシャンと大きな衝突音が聞こえた。池袋では案外そういう音は鳴るもので気に留めずにいたら、数分後に明治通りの交通が完全に停止。停車を余儀なくされているすし詰めの車列に向かって警官が拡声器で、事故のため通行できません、迂回してください、と呼びかけ始めた。現場に少し近づいてみると、形の崩れたビックスクーターが車道の中央で砂浜にうち上げられたクジラのように倒れていた。

 夜、古書信天翁センパイが遊びにきてくださったので、本来なら近所で、ああ、あの親愛なる串に刺さった噛み切り辛い豚肉でレモンサワーなど!となるところ、店の奥にベンチを置いて缶ビールで乾杯。ドラマーのセンパイにカホンを叩いてもらってムトさんが歌う

1月28日木曜日。
 開店して諸事。
 ノムと番を交替してすぐに、一昨日のお片付けお手伝いの続きのため湾岸地区へ。引き出しの中の1960年代フランス。エレベーターを途中下車してレクリエーション共有階のビリヤード台を見に行ったが部屋になっていて確認はできず。連日ビリヤード漬けになることができたらなんと楽しいだろう。

 夜、店に戻ってレジ用コールベルの修理。

1月29日金曜日。
 雑司ヶ谷霊園を1周ジョギング。2周くらいは、と当初意気込んだが辛い。距離を測れるアプリで計測すると、雑司ヶ谷霊園に沿った周囲の道の1周は、1.41kmだった。

 午後から店の横で昨日お預かりした大山の仕分け。先日の分とミックスすると、洋書が45本(束)になった。
 店番ノムに用があり夕方から番なので、仕分けと車への積み込みを急いで終わらせる。驚くべきジョギングの成果なのでは、と思うのだが、ああもうやだーつかれたー、となり辛く、元気に粘りがある、ような気がする。スピードもあまり落ちない。運動、今回の場合ジョギングは、ここ数年感じている、”あれ、なんか以前より、バババババっとひとつの作業を終わらすことができないな、なんかそれを老化だとか言い訳するのもヤだな”という危機感への、解決策なのではないか。

 新しく入荷した、このままでは保留物として堆積される運命にありそうなものをなるべく先に商品化するも終わらず。
 閉店して歌の練習。
 
 「泣くな、はらちゃん」。やっぱりとても面白い。創作の魔と希望。現実と非現実の立体構造。一見ほのぼのファンタジーなのに急に寒気がするような深く暗い穴を見せられる。

1月30日土曜日。
 店奥に溜めている市場用の文庫と新書を縛る。昨日積み込んだ口と合わせて市場へ出品へ。本数の多い大きな1点ずつを壁に積み上げる。

 夕方から、翻訳文芸メインの大山を一気に値段付け開始。半分ほど終わる。

1月31日日曜日。
 開店して諸事後、大山の値段付けの続き。

 とても悩み深いところなのだが、帳場内のみ限定でぼくも含めた店員によるスマホ持ち込み禁止、とした。小さなモニター世界が店の広大な片隅を暗くするから。

 夕方、大山の値段付けを終わらせ夜まで配架。既存の新入荷を4分の1ほど各方面に撒く。

 「名画座かんペ」最新号の表紙作り。版画をするダイナモがスパークせず、過去に別用で使った図案を回転&トリミングして案配。

 大鳥神社横の踏み切りを渡ると同行のムトさんがなぜ冬なのにひまわりが咲き続けているのだコラ、と言う。確かに、この介護施設の花壇のひまわりは夏にも咲いていたが、それから寒くなってもずっと咲き続けている。じっくり見ると、種や花弁の様子が、もしかしたらひまわりではないのかもしれない、と思わせるが、立ち姿はまったくひまわりだ。
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 先々週店備品に加わったカホン。椅子にもなるし、ちょっとした時にとても楽しい。
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by ouraiza | 2021-01-27 01:46 | Comments(0)
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