胸の渚    せと
8月17日月曜日。
 午後早めから実家に行き銀行業務。都民銀行がきらぼし銀行と名称変更して以降、どうも馴染めない。病院と銀行は似ている気がする。

 実家の父の簡易仏壇を訪ねて来てくださる方の対応。昔話をお聞きする。父の丹精したカラオケノートをカラオケ仲間に継いでいただく、など。

 夕方、新宿ツタヤにてムトさんがイラストの参考にするDVD探し。新宿ツタヤ、大学生の頃数回利用させていただいたことがあったが、各動画サイトや販売サイトに無い映画がたくさんあり、凄い。熱気に充ちた棚で、閉店してしまったレンタルCDのジャニスさんを思い出す。データではなくモノを活かそうとしている場所の気配から勇気をいただく。
 夜、お借りしたDVDから1953年五所平之助監督「煙突の見える場所」を観る。1926年から1963年、千住にあった「お化け煙突」。旧作邦画には物語を楽しむ面以外に背景に映る歴史を覗く楽しみもあるのだな、と旧作邦画超初心者は思う。戦前に憑かれた男性と戦後に向かう女性、つい数年前の戦中、篤い隣近所、蹴っ飛ばされる犬や猫、夫の靴を磨く妻。

8月18日火曜日。
 休日。
 毎日夕方には汗の塩で波線柄に変貌しているTシャツを洗濯。うまくすればTシャツから塩を収穫できるのではないか。
 YOUTUBEからバーフバリのサントラを流しながら地下を書く。

 夜、散歩途中の雑司ヶ谷霊園にちょっと秋めいた乾いた風が吹いていた。

 レンタルDVDで「ハッシュ!」再観。やはりとても面白い。

8月19日水曜日。
 以前お願いしていた、3軒となりのビル工事現場の壁に貼っていただく看板が設置されたと連絡をいただき確認、現場監督さんにお礼。アピール力は高くないと思われるが、晴天の霹靂の可能性はゼロではない。
 めずらしいことりさんが昨日納品してくださったTシャツを並べる。

 夕方早くから、第1回成増に親しむ会、を友人ポンさんとノムとムトさんと。肉料理ばかりの居酒屋、肉の宝屋さんがとても楽しく美味しかった。「ローストビーフ」の長音「ー」が横になっているように見えて「ローストビラ!」を注文する、など。ポンさんに案内していただき、今はマンションの一角の壁になり地質が露出しているわけではないがとても迫力のある歴史的崖、「成増露頭」を皆で見学、横の階段をのぼり夜景を眺める。板橋凄い。帰路、駅近くの公園の鉄棒でノムと逆上がりに挑戦。二人ともそんなの余裕だと豪語したが一度もできず。https://twitter.com/conomumichi/status/1296305677980205056
 (↓撮影/ノム)
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8月20日木曜日。
 うっすらその気配を感じさせていた秋はリングサイドに引きずり落とされまた猛暑がリング中央で雄叫びをあげる。Tシャツの胸の渚にまた波が打ち寄せる。

 午後から意を決して懸念だった家賃支援給付金の申請手続きを始める。オンライン申請のために事前に準備しておくべし、という書類をスキャンして揃えたが、申請ページが進んでいくと、その書類内の該当箇所に目印を入れておけ、ときた。おうふ。
 夜、帰宅後も申請手続きを続行しようとしたが、パソコンが古くてできなかった。

 レンタルDVDで1951年カーク・ダグラス主演「探偵物語」を観る。進んでいる。

8月21日金曜日。
 午後、やっと家賃支援給付金の申請が終了。他の申請よりも難しく、細部は八百万の神に委ねる。
 
 とある取材。マスクをして息を詰めている時間が長いせいだろうか、喋る機会があると執着してベラベラ喋り、後からとても恥ずかしい。取材が終わってからも途中で飲んだ缶ビールの酔いと申請が終わった解放感も加味されて執着が止まらず居合わせたお客様に営業時間の悩みを相談する、など。「12時開店/21時までの可能性を含んだ20時閉店」が今のところの結論。

 『名画座手帳2021』の小会議。ふと他愛ないアイデアが浮かんだ。

8月22日土曜日。
 急いで、昨日やる予定ですっかり忘れていた市場の準備。100本くらい縛ったつもりだったが28本だった。時間無く大判を店番ノムに担当してもらう。夕方市場へ出品に行くとエレベーターから降りて来たドS書房Aさんと鉢合わせたがまったく相手にしてもらえず。

 夜、レンタルDVDで「横道世之介」を再観。やはりとても面白い。横道世之介は1968年生まれ。軽検索によると書籍では続編も出ていて読みたい。

8月23日日曜日。
 ばたばたと諸事後、雑司が谷の古い歴史的アパートへ出張買い取り。お住まいは近県にあり、仕事に便利な事務所兼別荘として賃貸なさっていた部屋のお引っ越しで、新型ウイルス問題のため御本人不在、不動産屋さん同席という時局を映した新しいタイプのお片付け。あらかじめお住まいへ返送する予定のものをお知らせいただいていて、置いておけば引越し業者さんが運んでくれるのに、ついいつもの出張買い取りの流れでどかどかと店に持ってきてしまった。しかし丁寧に仕分けするにはそのほうがいい。多分御本人不在というのは追い追い必ず些細な齟齬を生むことになるだろう。

 夜、近所の友人牛さんが長野産みょうがを大量にくれたので、みょうが祭りを開催。そのまま味噌かじり、生ハム巻き、肉巻き、みょうがカッペリーニ。カッペリーニは極細のパスタである、と最近やっと憶えた。
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by ouraiza | 2020-08-24 21:01 | Comments(0)
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