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 深夜叢書社『石原吉郎句集』を仕事の合間に極少しずつ読んでいる。三日で一句くらい。「弁明へ金魚が血なまぐさき夜」。
 休業の決定的動機の一つが都の感染拡大防止協力金の存在だった。無事振り込まれました。安心しました。

6月1日月曜日。
 店舗再開初日。ぎりぎり降り出しそうな空を計りながら自転車で出勤。シャッターを開けたら小雨が降り出した。その後本降りに。テルテルロボ・ハーリーを水溜まりの際に立たせ撮影。4年ぶりの出動だったが大敗。
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 店内の半ギレだった蛍光管6本をすべて交換。明るくて本が見やすく、今まではなんだったんだ、と反省。
 準備中の外の棚からご近所の常連の奥様が文庫の小川洋子『完璧な病室』を買って下さりレジが再稼働。気持ちを休めたくて数日間公開を止めていたネット販売も再開。
 紙袋一つくらいのお持ち込みの買取りが多い。

 夜、居酒屋バシトンで軽打ち上げを、と思ったがお休みだったのでヤキトンみつぼへ。くちゃくちゃと噛み切りづらい肉が無性に美味しい。

6月2日火曜日。
 久しぶりにタイタイが出勤。
 休業中、ぼくにとって番台上のしこりだった本の小山たちをタイタイが手を動かして商品化していくのを眺める。すごい。手を動かせば本を動かせる。いつまでボヤボヤしてるんですか。反運動神経派のはずのタイタイの断固たる動きに叱られる。

 ムトさんが「店がやっと立体的ね」などと言う。ほんとにそうだ。ぼくは「一列」だと表わした。なるほど「平面」だったとも言える。

 夕方、隣区の病院に父の見舞いへ。当初6月1日まで面会禁止の予定だったが、6月15日まで禁止期間が延長されたことを受付で知る。新聞もテレビもラジオも雑誌も拒んで天井を見つめている父はどうしているか。
 近隣のブックオフにてグラフィック社『描き文字のデザイン』(とても素敵。しかし古本屋の棚内で描き文字と言って佐野繁次郎などと並んでぱっと浮かぶ高橋忠弥はラインナップされていない。)、プレステ2「バイオハザード アウトブレイク」、『鬼滅の刃』数巻を買う。

 帰宅してちゅらさん後にバイオハザードをトライ。難しくてすぐDEAD。絶望する。

6月3日水曜日。
 臨時短縮営業という新シフトでの休日。ちゅらさん観る。
 
 今年のギャツビーボディペーパー始めの日。
 午後、段階的再開をしている古書会館に出品へ。荷捌き場で荷物を降ろしていたら、停まった車からベイスターズ命のO川のアニキが降りてきて、大変だよぉ、巨人からコロナの陽性だって、、ああもう仕事に手が付かないよ、、と絶望的な表情で教えて下さった。ジャイアンツ命の事務のFさんも、まさか"ハヤト”だったらやべえっす、、と心配顔。帰宅してニュースを見ていたらまさに”ハヤト”だったので驚いて声が出た。

 夜、ちゅらさんを135話まで。

6月4日木曜日。
 再開後数日間、お客様も多く売上げも悪くない。一時的な自粛の反動なのだろうと思う。そういう特別なウェイブが収まってからどうなるか。どういう平常なのだろう。「新型コロナウィルス」という言い方は、さらなる新型が出現したら使えなくなるはずで、いつか別名がつくのだろうか。

 休業中、再開後のシフトが決まる前に予約してくださっていた出張買取りへ行かねばならず、午後、短時間の店番代打として古書信天翁サキ先輩に来ていただく。ベテランなのでやり方を大まかに伝えるだけで済み、助かる。
 久しぶりの出張買取りは緊張したが、エレベーター無しの3階への上り下りをするうちに心身がほぐれる。苦手だったプールでの息継ぎ練習を思い出しながらマスクをずらして酸欠を防ぐ。オリコン9個。

 夜、店番代打をしてくれたセンパイとムトさんとサン浜名にて軽打ち上げ。政治の話題が理不尽にマグマめくので話を逸らそうとがんばる。鬼滅の剣が欲しい。ああ、偉大なるベーコンエッグ。
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6月5日金曜日。
 地下を書く。ダンボールをたたむ。乾いて剥がれかけたセロテープを貼り替える。など。
 飲み過ぎなので禁酒。
 夜、ちゅらさん。

6月6日土曜日。
 朝、ノムからのLINEでノムが長く付き添って看病していたニールさんのご逝去を知る。

 小雨が舞っていたが、再開後最初の週末だからだろうか、手提げ袋一つほどのお持ち込みの買取りが多い。

 まだ本を触っていた休業初期の数日に値段をつけた商品をやっと配架。ラジコで「爆笑問題カーボーイ」、「ナイツのちゃきちゃき大放送」を聴きながら。

 古書組合に用あって連絡。副支部長としての役割がまだあったことを思い出しぎくっとする。

 夜、禁酒2日目。ちゅらさん。

6月7日日曜日。
 2日もアルコールを摂らなければさぞしゃきっとするだろうと期待していたが、寝付きも悪いし体調が格別良くもない。
 涼しく爽やかな晴天。日和がよくお客様が多い。

 久しぶりに営業をして1週間、棚を直すために触りながら、ああ本や本棚って動いているんだな、と当然であるはずのことを想う。

 ご病気で通算3年以上お勤めの大手企業をお休みになった経験のある友人ポンさんが立ち寄って下さる。「あのー、休み方とかステイホームとか騒がしいですが、、、ぼくは休みのプロなんです、、、」と仰る。そうだった、知り合った頃も休業中で休むことに対する鬱積を苦々しく表していたポンさんは、プロの休業師だった!と思い当たって可笑しい。次は助言をいただこうと思う。

 夜、目白の水玉さん邸の食事会に誘っていただく。毎回なんらかの初体験をさせていただくのだが、今回は「ブルガー(ブルグル)小麦」と「京都伏見稲荷 水まる餅」。特に水まる餅は衝撃的だった。

by ouraiza | 2020-06-08 17:21 | Comments(0)
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