「見本」といえばそれは見本で、本体というかちゃんとしたのが別にあるというのがふつう。
見本が実物そのものであっても売り物としてはきれいなやつが別にとってあったり、食品サンプルのように目からイメージだけを食わせるやつもある。
出版物の「内容見本」(と呼ばれるパンフレット)も新刊書店の店頭で無料で配られているけれど、古本屋ではそれがしばしば売り物になる。なんでも売るよね、古本屋。
「この全集が○百円なのですか?」とお客さんに訊かれたこともある。それは「内容見本」そのもののお値段なのです、ということは、(古本屋にあまりなじみがないとか)場合によっては理解されにくいこともあるかもしれない。だって「見本」って書いてあるしねぇ。
いまどき全冊揃いで○百円、みたいな全集もいくらでもあるから、(特に貴重というわけでもなくても)内容見本の方が高く値段つけて売れる場合だってあるはず。なんてったって、内容見本は持ち帰ってもジャマにならない。じっくり読んで楽しめるし、資料になるし、なにより妙に高まるこの気持ち。そういえばラジカセやコンポのパンフレットも寝ないで眺めていたものだよなぁ。冷蔵庫やら電子レンジのパンフも嫌いじゃない。現に、2002年あたりの三菱調理器具のカタログを捨てずに持ってますから(これは登場するタレント目当て)。
往来座では内容見本をはじめ、ちょっとした紙モノがお手軽な価格からあれこれとお求めになれます。
以下はそのごく一部。
これはマグロというか、もはやイカ(本の背ヤケには気をつけよう)。
紙といえば......
高円寺「
ハチマクラ」さんで
夏の紙祭り開催中!!!
そして......
8/16(日)は雑司が谷の鬼子母神・大鳥神社で「手創り市」。
鬼子母神ケヤキ並木入口では、「わめぞのミニ古本市」もありますよ〜。
たいくつ
(今週読んだ本:青山南+戸山翻訳農場訳『O・ヘンリー ニューヨーク小説集』ちくま文庫、澁谷智子『コーダの世界 手話の文化と声の文化』医学書院、北條一浩『わたしのブックストア あたらしい「小さな本屋」のかたち』アスペクト文庫、荻原魚雷『書生の処世』本の雑誌社、 今週のヒロイヨミ:村上一郎『幕末 非命の維新者』角川文庫)