
『ウィリアム・ブレイクのバット』平出隆/著 幻戯書房 より
~~ではあらためて、絶対初心者とはなにか。それは、初めてのときだれもが抱き、そこからはだれもが忘却していくばかりのあの全身的おののきを、生きものにとっての絶対的根源的始原的快感として保存し、けっして忘却せず、これを運転席でいつでも、のど飴かなにかのように簡単に取り出せる状態に置いておきながら上達していく、みずから選ばれしドライバーのことである。――といったことになる。~~(「絶対初心者マーク」) 『ウィリアム・ブレイクのバット』は、おおざっぱだが、半分ぐらいが野球と美術のはなし(これもとってもおもしろい)。もう半分が車の運転初期のはなし。運転に関することばで、こんなに腑に落ちるものは無かった。「あの全身的おののき」をクリアすることに、クリアできないながらになにかひっかかりがあったのだ。
幻戯書房、げんぎしょぼうだと思ってた。げんき、なのですね。