2013/05/04       のむ
映画の本少し入荷いたしました!!!

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♡先週と今週のシネみち♡

先週は、かんぺ作業でヒイコラしてたため、映活は1日のみ。。

1)再◎『無法松の一生』1958東宝(稲垣浩監督 飯田蝶子 三船敏郎 高峰秀子 芥川比呂志 笠智衆 宮口精二 沢村いき雄 田中春男 多々良純 土屋嘉男 西條悦郎 谷晃 中村伸郎 中北千枝子 有島一郎)
2)再◎◎1/2『張込み』1958松竹(野村芳太郎監督 大木実 宮口精二 高峰秀子 田村高広 内田良平 高千穂ひづる 浦辺粂子 北林谷栄 芦田伸介)

12:新文芸坐

『無法松の一生』
細部を随分と忘れていたけれど、こんなに東宝脇役オールスター映画だったとは!!何より歯もげの蝶子と、久しぶりにいき雄ちゃんの姿が拝めて嬉し。いき雄ちゃんの役(出番はワンシーンのみ)が最高で、松が引く俥に乗る旦那役なのだけれど、松が道中、凧の糸が切れて泣いているぼんぼんを見かけたものだから、いき雄ちゃんの乗った俥を放ったらかし。もー、いき雄ちゃんプンプン!んで俥から降りて帽子叩き付けたり地団駄踏んだり飛び上がったり。可笑しくてたまらないのが、このシーン、画面ではあくまで三船とぼんぼんが前面で、ピントすら合ってない画面後方の隅〜っこの方で、いき雄ちゃんが湯気が見えるほどのプンスカ演技。本年度アカデミチ助演男優賞決定☆作品自体は、少し前に観た勝新バージョンの方が好き。あれは有馬稲子が、いい。

『張込み』
前回の神保町シアターでの鑑賞と間が空いてなかった訳ですが、そんなこと言ってられません!何てったって大木実を文芸坐の大スクリーンで拝めるのですから。堪能・・♡ただ、前回も大分食い入るように観たため、今回新たに気づいたという所などは特になく。あ!あった!実たん、本作でお茶を7杯、ビール1杯、湧き水をがぶ飲み♡そりゃあねえ、あんなに汗かいてたら、ねえ♡


以下今週
3)◎1/2『若い素顔』1959松竹(大庭秀雄監督 桑野みゆき 高峰三枝子 佐分利信 東山千栄子 山本豊三 宮口精二 市原悦子)
4)再◎1/2『花のれん』1959宝塚映画(豊田四郎監督 飯田蝶子 淡島千景 森繁久彌 アチャコ 佐分利信 乙羽信子 石浜朗 司葉子 浪花千栄子 環三千世 山茶花究)
5)◎『夜の罠』1967大映(富本壮吉監督 若尾文子 船越英二 高橋昌也 南原宏治)
6)◎◎『令嬢と與太者』1931松竹蒲田(野村浩将監督 三井弘次 磯野秋雄 阿部正次郎 結城一朗 坂本武 井上雪子)
7)◎◎『愛よ人類と共にあれ』1931松竹蒲田(島津保次郎監督 飯田蝶子 上山草人 岡田時彦 田中絹代 鈴木伝明 河村黎吉 吉川満子 高峰秀子 日守新一)

3:CS 4:フィルムセンター 5:ラピュタ阿佐ヶ谷 67:神保町シアター

『若い素顔』
片親同士の高校生2人の恋と、その親同士の再婚話。大学(でゃーがく)入試、同級生に対する気持ち、親の再婚に対する嫌悪感など、複雑に入り混じった年頃の役を桑野みゆきが好演。東山千栄子は桑野みゆきの死んだ父親方の祖母で、田舎から死んだ息子の孫と嫁に会いに1年に1回遊びに来るという設定。田舎の家はあまり居心地がよくないのか、義理の娘である高峰三枝子と孫の桑野みゆきと過ごす時間の方が楽しそう。この辺り、『東京物語』を思い起こさせ、切ない。東山千栄子、孫に父親の女関係を明らかにして母親の再婚を理解するよう諭したり、桑野みゆきを1人の大人として扱うさまが、すごく、いい。自分もこんなおばあちゃんがほしかったなあ。最後は親同士の再婚が仄めかされて終わる。同級生の親が佐分利信でお医者さんで、桑野みゆきが風邪引いて家に往診に来た際、桑野みゆきの「私、結構いいおっぱいでしょう?」の問いにサラリと「うむ。よく発達しておるようだ」サブリマンったらむっつりなんだから、も〜!(私も診察されたい!)

『花のれん』
再見。前回観た時は映活人生初めの方で、評価も低いし感想もろくに書いてない。飯田蝶子が出てるとチラシにあるが、はて、何の役だったか思い出せず、で、再見。蝶子は何と・・安来節ダンサー!!凄まじい踊りっぷり!『エレキの若大将』のモンキーダンスもかなり凄いけど、それ以上かな。ちらっと着物の裾も捲って生脚もちょこっと拝めます。あ〜らえっさっさァ〜〜〜!!映画自体は、豊田イズムの極み。な・が・す・ぎ!!少なくとも最後の30分まるごとカットしても良かったんじゃないか、くらいの失速感。もったいない。で、またしても佐分利信。淡島千景といつくっつくか、とやきもきしながら待ち構えてたけど結局何にもナシ。それにしてもサブリマン、エロすぎ〜。一緒に観たEちゃんに、豊田四郎のことを「トヨフォー」と呼ぶことを教わった。トヨフォー!!

『夜の罠』
ぜーったいつまんないだろう、と決めつけて(根拠は特にナシ)臨んだら、そんなに悪くなかった。いかに若尾文子がデキた女か、あやや信奉者にはたまらない1本でもあろう。ツッコミどころはいろいろあるが、あややの愛する夫の罪を晴らすために奔走する健気な姿と、船越英二のてんかんの発作演技が見れただけで、満足!あと、山谷のシーンが凄かった。あれはロケ?セット?いずれにしても、あやや、怖かったろうなあ。あのシーンはあやや信奉者にはツラいかもしれないなあ。労務者たちが喰うラーメンウマそうだった。

『令嬢と與太者』
「與太者シリーズ」の1本。出演者の1人、結城一朗という役者が大木実にちょっと似ている、との情報が今回鑑賞の動機。うーん、あんまり似てないと思う・・。別の情報では、大日方伝と加勢大周にも似てる、とのことで、こっちの2人は納得!本作の結城一朗は自分はそうでもなかったが、他の作品も観てみたい。それより、パッと見イモくさい磯野秋雄が、時に石川遼に似て見えて来て、こっちの方が気になってくる始末。あの首の太さはセクシーね。ストーリーは、更生施設に身を置く與太者トリオが、自分らを庇ってクビになった先生(結城一朗)の所に身を置き、ひょんなことから大会社の令嬢を助け、先生はそこで働けることになり、三人もまたかねて行きたかったブラジルに行けることとなりめでたしめでたし、というもの。三人が、令嬢の父親に先生の素晴らしさを訴えて働かせてもらえるようにするシーンなど、ホロリとした。井上雪子の美しさったらない!神崎えりさんの素晴らしい生伴奏で。

『愛よ人類と共にあれ』
元々サイレントが苦手(腹の音による静寂恐怖症)なところに、本作、何と3時間。迷ったが、如何せん蝶子が出るらしく、そんなに観る機会もなさそうな作品だったため、清水の舞台から飛び降りる覚悟(財布的に)で参戦。心配だった眠気も、前半1度だけ首がガクっとなってしまったのと数回意識が飛びそうになったのを除いて、ほぼ眠らず観れたのは驚き。後半は、ストーリー追いきれないくらい進展目まぐるしく、眠くなるどころじゃなかった。特に草人がガス自殺を図るシーン、田中絹代と鈴木伝明がもっと冷静に動いて助け出してれば、10分は短縮できたろうに、と足をエアばたばた。最後に何故かいきなり舞台がアメリカになったのにも目を白黒。前半眠くなったのは、登場人物の関係性が完全にわかってなかったというのが大きい。中でも吉川満子の位置が一番わかりづらく、始まってしばらくは上山草人の奥さんかと思ってたり。休憩時間に配役表を見て確認、後半やっとその辺すっきり。蝶子は、バー「フラウ」のマダム役。マダムというのが似合わないキャラだけに画面に出てきた瞬間笑ってしまう。バーで喧嘩を始められて、マダムヘアなのに「ヤメとくれ」顔の蝶子が面白い。喧嘩の最中はカウンターの後ろに隠れて、手だけの慌て演技。もう少し出番が多かったら嬉しかったのだけど。あと、高峰秀子が凄かった。若干7歳にしてあの表情。恐るべし。伴奏は柳下美恵さん。3時間、文字通り、弾きっぱなし!贅沢極まりないひととき!

與太みち
by ouraiza | 2013-05-04 22:47 | ノミムメモ(土曜) | Comments(3)
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Commented at 2013-05-08 01:04
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