2013/03/23    のむ
2013/03/23    のむ_f0035084_2343895.jpg『光と嘘、真実と影 市川崑監督作品を語る』
和田誠 森遊机 著 2001年 初版 カバー背やけ
840円 販売中!!!

                            

♡今週のシネみち♡

1)◎◎『忘れられぬ人々』2000(篠崎誠監督 三橋達也 大木実 青木富夫 内海桂子 風見章子 星美智子)
2)◎1/2『自由な女神たち』1987松竹(久世光彦監督 松坂慶子 桃井かおり 平田満 笠智衆 片桐はいり イッセー尾形 横山道代)
3)◎◎1/2『銀座の恋人たち』1961東宝(千葉泰樹監督 飯田蝶子 団令子 草笛光子 原知佐子 北あけみ 宝田明 三橋達也 加山雄三 小泉博 江川宇礼雄 有島一郎 藤木悠 加東大介 浜美枝 沢村いき雄 小川安三 伊藤久哉 水原弘)
4)◎『泥だらけの純情』1963日活(中平康監督 吉永小百合 浜田光夫 小池朝雄 和泉雅子 滝沢修)

1:DVD 2:VHS 34:銀座シネパトス

『忘れられぬ人々』
『自由な女神たち』
友人Yここ宅で、手料理フルコースに舌鼓打ちつつの鑑賞。本当は『ゴキブリ刑事』も観たのだけど、これはさすがにながら観が過ぎたのでノーカウント。冒頭渡哲也が水道水でしかも歯ブラシでかき混ぜて作るコーヒー(ネスカフェ)が極めて不味そうだったのと、もみあげの濃さが印象に残ってる。
『忘れられぬ人々』は戦争で生き残った3人の老人の物語で、途中までは穏やかで平和な日常が描かれてるのだが、途中から仲間の敵討ちになって、三橋達也と大木実が任侠映画張りの殴り込みを(でも実は何もしないの・笑)。3人の老人というのが、三橋達也と青木富夫(突貫小僧)とそして我が愛する大木実♡突貫小僧は当時の面影が残ってて、クスッと笑ってしまう可愛さだが、三橋達也と大木実は共に80歳とは思えぬかっこよさ!三橋達也に至っては、はっきりいって若い時よりこっちの方がカッコいい。大木実は交際可能範囲内。落ちぶれたと思われてる老人が大活躍するって話、大好物。アメリカだとクリント・イーストウッドがお得意のパターンね。『グラン・トリノ』も『スペース・カウボーイ』も大好き。
『自由な女神たち』は、映活始めて以来、初めてと言ってもいいかもしれない、80年代の邦画。面白かった〜!これでわたし、他の80年代のもイケるかもしれない。松坂慶子のおバカっぷりがすごい。桃井かおりは私でも知ってるような桃井かおりらしい桃井かおり。松坂慶子は自分の容姿にコンプレックスがあり整形したという設定で、整形前が片桐はいり。片桐はいりはこれがデビュー作とのこと。デビュー作が松坂慶子の整形前の役・・酷い!二人の女同士の友情が見てて微笑ましい。ラストは涙ぐんじゃうほど。本作一番のヒットは、二人が働いてるパブの女の子たちが帰る時に言い合う「お疲れしました」。もーこれがツボすぎて、それ以来一緒に観た友人同士はもとより、周りの友人らにも使いまくっている。お疲れしました☆

『銀座の恋人たち』
蝶子が出てるよ!との情報を受け、慌てて駆けつけた。あ〜楽しかった!素晴らしいな、千葉泰樹。団令子、原知佐子、北あけみの3人の恋愛模様いろいろ。キャストが超豪華で、観てるだけで楽しい。加東大介はカメオ出演だったみたい。蝶子は若大将シリーズ系の好々爺ならぬ好々婆。旦那に浮気されて出戻った孫(草笛光子)に向かって、お人良しの浮気はよくないよ、と結局5人の妾を作った亡き夫を語るときの口調。障子貼りにうるさく、娘と孫の仕事に口を出してたら、団令子に「障子貼りなんかお婆ちゃんがやればいいのよ、どうせ一番上手いんだから」と言われ忌々しげに空を叩く仕草。は〜可愛い!至福!若大将シリーズといえば、本作、加山雄三も有島一郎も蝶子も出てて、「田能久」総出演映画であった。その加山雄三が、もう。加山雄三の屈託のなさは、犬レベル!もー大好きだ!異性として惚れるというより、人間的に大好き。久しぶりに沢村いき雄と小川安三が観られたのも嬉しかったな。小川安三の汚らしいこと!三橋達也がポイッと捨てた吸い殻をすかさず拾う「すかさずさ」に感嘆。藤木悠の胡散臭い関西人役にも場内涌いた。宝田明のイイ男っぷりに惚〜れ惚れ。団令子がラスト10分で2回失恋した上のまさかのハッピーエンドに、隣で観ていたS子が涙!

『泥だらけの純情』
自分はサユリストではないけれど、監督が中平康なのと、こないだ『大出世物語』を観た時に浜田光夫の可愛さと演技の上手さにびっくりしたのと、その浜田光夫のトークが聞けるのと、聞き手を務めるのがかんぺでお世話になった佐藤利明さんというので、出陣。中平康というと、観た年のベスト10に入るような作品(『四季の愛慾』『才女気質』)が過去にあって、そういう意味では期待しすぎたかも。チンピラの浜田みっつんと令嬢の小百合が恋に落ちる過程は微笑ましかった。特にみっつん。小池朝雄扮する、弟分のみっつんを庇い続けて最後は涙する兄貴分役がよかった。その小池朝雄が親分と座布団の上で花札を!なかなかいいスピードの張り方だった。上映後のトークは、浜田光夫さんご本人に加え、何とサプライズで和泉雅子さん川地民夫さんらも登壇、大盛り上がりでいいもの見させて頂きました。川地さんの「小林旭はマイトガイ、石原裕次郎はタフガイ、二谷英明がダンプガイ、じゃ俺は?「問題外」」も笑ったけれど、一番個人的にツボだったのは、浜田さんと川地さんが昔の女遊びにまつわるエピソードを話されてた際、二人に向かって和泉雅子が放った言葉。「んまァ、ご発展ねえ!」これが聞けただけでも来た甲斐があったというもの!ご発展!!

のむだみちお
by ouraiza | 2013-03-23 23:08 | ノミムメモ(土曜) | Comments(0)
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