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『記録・佐藤勝』2006年初版 5250円 『私生活 加賀まりこ』立木義浩撮影 1971年初版 毎日新聞社 9800円 販売中!!! 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ♡今週のシネみち♡ 1)再見◎◎『その場所に女ありて』1962東宝(鈴木英夫監督 司葉子 織田政雄 宝田明 浜村純 山崎努 原知佐子 大塚道子 森光子 児玉清 西村晃 伊藤久哉) 2)再見◎1/2『河口』1961松竹(中村登監督 岡田茉莉子 山村聰 田村高広 杉浦直樹 東野英治郎) 3)◎◎『密書』1914デンマーク(ベンヤミン・クリステンセン監督主演) 4)◯『愛の歴史』1955東京映画(山本嘉次郎監督 鶴田浩二 司葉子 藤田進 市川春代 藤木悠) 5)◎1/2『大当り百発百中』1961日活(春原政久監督 小沢昭一 加藤武 松原智恵子 由利徹 南利明 武智豊子) 6)◎◎1/2『競輪上人行状記』1963日活(西村昭五郎監督 小沢昭一 南田洋子 渡辺美佐子 武智豊子 加藤武 加藤嘉) 12:銀座シネパトス 3:ユーロスペース 4:ラピュタ阿佐ヶ谷 56:新文芸坐 『その場所に女ありて』 銀座シネパトス最後の銀座特集でこれを観る、というのが名画座っ子の心意気(?)。前回は大塚道子のあまりの男コトバに閉口したが、今回は素直に、良い。コマンチ、幹事長(以上あだ名)、ハバハバ(進駐軍が戦後流行らせたコトバで「急げ」の意)などツッコミたくなる用語もたくさん。司葉子勤める広告会社の上司群が、西村晃・織田政雄・伊藤久哉。そんな会社なら働いてみてもいいと思った。特に織田政雄の話のわかる上司っぷりに惚れ惚れ(司葉子より大分小さかったけれど)。ワタシも会社の金を使い込んだ水野久美(←コマンチ)のように、織田政雄にやんわりとたしなめられたい!ちなみに織田政雄が「〜だがねぇ」と言う時の「ねぇ」が、意外にも森雅之のそれとそっくりだと気づく。浜村純もすばらし!蝶ネクタイ! 『河口』 特にどうということもない作品だけれど、岡田茉莉子の山村聰と東野英治郎との掛け合いがツボで、再見。やっぱりサイコー。二人とも、岡田茉莉子のテンポに抜群に合う素晴らしい仕事を。東野英治郎は杉浦直樹と鉢合わせした時の岡田茉莉子とのやりとりが、山村聰は最後のオークションで絵を落とす電話を岡田茉莉子としている時のやりとりがもう可笑しくてたまらない。 『密書』 ノーザンライツフェスティバルにて。柳下美恵さんの生伴奏付き。ギリギリにチケット購入したら、118番。どうせ満席だろうし、と思い切ってピアノの真後ろ2列目端での鑑賞。デンマークの少尉が主人公(監督でもある、と)、妻の不貞と大佐(?)である父親が主人公に託した軍の機密密書が絡んだ、ハラハラドキドキ危機一髪めでたし話で、面白かった。場内で何度か笑いが起きてたが、自分はハラハラしすぎてて笑えず。あれそんなにウケるとこ?上映後は柳下さんのトーク、こちらも興味深い話がいろいろ聞けて大満足。もっともっと聞きたかった。 『愛の歴史』 鶴田浩二が出てるというので、楽しみにしてたのだが。だが!いやあああ凄まじいほどの酷さ!監督は山本嘉次郎で、スゴい監督だと認識してただけに、もう心底ビックリ。のけぞりすぎて(心のなかでネ)何度椅子から落っこちそうになったことか。司葉子もデビューしたてでよく言えば初々しいとも言えるのだろうが・・・。だがそれに輪をかけて酷いのが司葉子の従姉妹役の「のぶえ」。全くこれまで見たことのない女優さんで、調べてみたところ、谷崎碧という人で、出演作はこれ一本のみ。アレじゃあさもありなんですよ。逆にこの人がこれだけの扱い(実際司葉子並みの台詞&出番の多さ)をされた経緯が気になる。誰か、只者じゃない人の娘とか、愛人とか?!藤田進も藤木悠も、好きだけど演技がうまい役者という訳じゃないし。やーマイッタ。ただし、鶴田浩二のルックスに関しては、大満足。天津敏は最後の最後に警官役で登場。こういう珍品との出会いがあるから、名画座通いはヤメラレナイ!ヘタないい映画よりよっぽど記憶に残るわい。あ、司葉子が「大丈、び☆」と言った! 『大当り百発百中』 競馬の予想が趣味の売れっ子作詞家がギャングに目を付けられて、雇う雇われないで追っかけっこのドタバタ喜劇。若い時の加藤武、佐分利信に似てるなあ。とってもカッコ良かった。自分は、男の人の手フェチ。加藤武の手、好みです。浅黒くて、節がしっかりしてて、でも意外と指は長くて爪がキレイだったりする、手。ごちそうさま。武智豊子の容貌からすると、松原智恵子は父親に似たんだね。 『競輪上人行状記』 同じ「ギャンブル映画」でありながら、『大当り百発百中』とは全くカラーが異なる作品。暗くて、重くて、みじめ。で最後は胸が震える。素晴らしい!寺の一家の暗い過去、見えない未来。それを競輪で何とかしようとする小沢昭一が哀しくも滑稽。ほんと上手いですねえ。。そして、最後10分の大説教シーン。これを観たいがために、この先何度この映画を観ることになるのだろう。形は森繁久彌などもできたろう。けれど、加藤武さんが上映後のトークでおっしゃっていたように、日本の芸能にあれだけ精通していた小沢昭一だからこそ出せた深みがある。胸震わせられつつも、合間合間でぷっと笑ってしまう。芸、だなあ。夫に先立たれ、生んだ子供も実は義父の子供、という嫂の南田洋子。最後に出てくる、後に引けない人生を競輪に賭け、で負けて毒飲んで死んでしまう渡辺美佐子。どっちの女も不幸で大好き。武智豊子本作でも強烈。ブラックばばあ。 ノムンチ
by ouraiza
| 2013-02-16 23:11
| ノミムメモ(土曜)
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Comments(2)
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