鉄_f0035084_015197.jpg店長のむみちが宮崎県都城へ里帰りしたときにおみやげに買ってきてくれて以来ぼくの大好物となった「霧島山麓とれとれ村 赤どり炭火焼」。本日のむみちのお父様が送ってきてくださったのです。さばの水煮缶詰と並んで世界一の美味であると断言します!のむチチ様、誠にありがとうございます。謹んでいただきます。

鉄_f0035084_0214538.jpg『鉄の花』小関智弘著 小学館 大森蒲田周辺の町工場ルポ作家、自らも旋盤工である小関智弘の短篇小説集。町工場ルポ(岩波現代文庫『粋な旋盤工』、ちくま文庫『春は鉄までが匂った』など)のほかに少数の小説もあり、芥川賞候補にもなった『羽田浦地図』はちょっと前に現代書館から復刊されました。今ちょっと調べましたら芥川賞候補2回、直木賞候補も2回あるんですね。いやはや面白かったです。「キサゲをかける」とか「鉄がどてらを着る」、「淘(よな)げ」、その世界内のみで一般的な言葉なのかもしれませんが、物語の中で着実な人間の言葉として胸に迫るのでした。特に印象深いのは「看貫(かんかん)」。目の前の材料、カタマリの目方を感覚で察知すること。以前のぼくの社長が車に本の束を積み込むとき、横幅、天井までの高さが車の幅にドンピシャになるように、まさに「看貫」していたのを思い出します。定規や秤を使わずにピシャっと。いいなあ。本の山があって、だいたい何冊ぐらい、と、まあ「看貫」してみても相当間違っております。それにしても小関智弘さんの著作を読んで思うのですが、文化的な香り、美術的な香り、おセンス的な香り、商業的な香り、いろいろな香りを古本屋は持っているのでしょうが、飾りでなく、地に足をつけた、工場のような、工業のような香りも、欲しいです。ありまあ、うまく言えません!。とにかく手足をたくさん使うことのような気がします。
せと
by ouraiza | 2006-04-12 01:09 | Comments(0)
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