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こっそり打ち明けちゃいますが、シネみちさんの新連載が始まりました!
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ちょうど一週間前に飼っていた老猫ちょろちゃんが天国へと旅立ちまして。
諸々の事情で先週は本数こなせず。
今週は持ち直し。
先週も今週もイメージフォーラムのヘルツォーク特集にあしを運んではみたけれど。
どうも。自分。ダメ・・・・かな。
混んでいて前の方で観たのもツラかった。寝てしまったり。
自分には理解できない面白さが繰り広げられていました。
たくさんの人が観に来ていた訳ですが、皆面白いと思って帰ったんだろうか。だとしたらスゴイなぁ。


先週のシネみち
○『キンスキー、我が最愛なる敵』'98独(ヴェルナー・ヘルツォーク監督出演 クラウス・キンスキー)
○『フィツカラルド』'81独(ヴェルナー・ヘルツォーク監督 クラウス・キンスキー)以上@イメージフォーラム
○『最後の審判』'65東京映画(堀川弘通監督 仲代達矢 淡島千景 須賀不二男 伴淳三郎 東野英二郎)@神保町シアター


今週のシネみち
◎◎『女囚と共に』'56東宝(久松静児監督 原節子 田中絹代 久我美子 香川京子 木暮実千代 淡路恵子 浪花千栄子 中北千枝子 菅井きん)
◎◎2/1『王将一代』'55新東宝(伊藤大輔監督 辰巳柳太郎 田中絹代 三島雅夫 田中春男 木暮実千代 香川京子 島田正吾)以上@新文芸坐
◎『小人の饗宴』'69独(ヴェルナー・ヘルツォーク監督 ヘルムート・デーリング)@イメージフォーラム
◎◎『山猫令嬢』'48大映(森一生監督 三益愛子 三條美紀 小林桂樹)@フィルムセンター
◎2/1『猟人日記』'64日活(中平康監督 仲谷昇 戸川昌子 北村和夫 十朱幸代 岸輝子)@神保町シアター


『キンスキー~』キンスキーという俳優のキレ度が垣間見れる。絶対一緒に仕事したくない。蝶が廻りを飛び回るキンスキーを撮ったシーン、これに尽きるのだろう。ヘルツォークのキンスキーへの愛情がギュッとつまっている。
『フィツカラルド』オペラが好きすぎて、アマゾンの奥地にオペラハウスを造ろうとする狂人のお話。船が山を越えるシーン、あいた口がふさがりませんでした。CGナシというのだから狂気の沙汰!
『最後の審判』そこそこはおもしろかったが、期待したほどでもなかった感。犯行のバレかたなども甘い気がしたのだが、そういう原作なのかどうなのか。全般にわたり音楽が少なめで、武満徹のそれを期待していた身としてはちょっと寂しかったかな。仲代達矢のダイナミックな仕草や演技もキライではないし、やっぱすごいと思うことも多いけれど、須賀不二男のふとした表情芸などは本当に賞賛に値する。伴淳三郎は喜劇の彼も好きだけど、たまにやる「きぇさつ(警察)役」が味があっていいんだ。

『女囚と共に』突っ込みどころ多、あり。なぜ香川京子と木暮実千代が囚人で菅井きんが看守?どう考えても夫殺しそうなのはきんの方!香川京子と木暮実千代が同房で、なぜか和室!実に優雅な女囚であり監房であった。それに比べて千石規子と浪花千栄子の下品なこと!浪花千栄子は確かに鼻をほじっていた。田中絹代の愛情溢れる所長役も、仕事熱心で囚人たちから天使と呼ばれる原節子もよかった。女囚人というと、どうしても子供がいる囚人たちがいる訳で、刑務所内に託児所なる場があったり。木暮実千代の子供は保育園に入る年齢だったため、母親と離れ離れで、やっと面会できたと思ったら、子供から馴染んでもらえず、先生の方に甘えてさっさと帰ろうとする。号泣する木暮実千代に胸が痛んだ。
『王将一代』素晴らしかった~!何がすごいって、田中春男と三島雅夫が出ていて、それくらいなら珍しい訳でもなかろうが、二人が一緒に映っているシーンがたくさんあるのである!これって自分にとってはサッカーでいうところのロナウドとトーレスのツーショットを観てるようなもんでして。は~満喫♡主役の辰巳柳太郎、役柄がそういう役なのだろうが、ゴネるスネる。豪快で幼稚。憎めない。この俳優、川島雄三の『わが町』でも似たような性格の主役でしたね。上手いんだ、これが。好きだなあ。この作品、同じ監督が阪妻で撮った『王将』のリメイクなのだそうで、観比べしたい。
『小人の饗宴』ヘルツォーク特集の中で他は観れなくてもこれだけは、と思ってたのが、コレ。小人のおっさんがバイクに乗ってるこの映画のスチール、本当によく見ますもんねぇ。そんなこんなで今回は少し気合いが入っていたせいか、先週のヘルツォーク2本に比べたら、そこまで眠くもならず、しっかり観れたかな。まじりっけなしの、純粋な残忍さ。一見可愛らしいと見えなくもない小人な人たちが繰り広げる残忍な世界。自分は割と可笑しく笑って観れた部分もあったが、まあ、大部分の人は不快でしょうな。ニワトリを何羽もひっ捕まえて放り投げるシーンが一番自分的にはありえない。
『山猫令嬢』戦後母ものブームの先駆けとなった作品なのだとか。小林桂樹が若い。ストーリーの展開があまりに安易で場内失笑の渦。
「実は僕が敏子の父親なんだ」「・・・・えっ?」(←小林桂樹)
「実は高田先生が君のお父さんなんだよ」「・・・・えっ?」(←三條美紀)
「僕、敏子さんと結婚するつもりです」「・・・・えっ?」(←三益愛子)
重大な事実がいともあっさり口にされ、かつこの驚きかた。三回とも場内沸いたなあ。でもこんなどうしようもない展開でも、しっかり涙しているじーちゃんばーちゃんもたくさんいらっしゃいましたが。
『猟人日記』謎解き部分もミステリらしく、クールでエロチックで。楽しめました。ただ、2時間をちょっと越える長さにやられて、途中少しウトウトしてしまった。後で出演者一覧をチェックしたら宮口精二とあって驚き。本当に出てたんですか?劇中仲谷昇が「流浪の民」を歌うシーン、あれは本人が歌ってるのかしらん?

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木曜日。
馬喰町のギャラリーαM(アルファ エム)へ。
「成層圏」という、3人のキュレーターが8人のアーティストの展示を順に担当するというシリーズ企画。
今回みた展示は、
「行為の装填」 増山士郎 curated by 鈴木勝雄
北アイルランドのベルファストという、宗教間そして領土をめぐって紛争の絶えない地域に住むアーティストが、
それ自体は何でもない「行為」を通して、国と国の境界線を意識する、そしてまた対立する二つのグループの境界線を撹乱させるという試み。
その行為というのが、空港のセキュリティチェックゲートで外から内へ輪ゴムを飛ばす、というのと、家の前の犬の糞を拾って敷地の外に投げ捨てるという行為。
込められた強いアイロニーの中にもユーモアが感じられ、特に「The Heart Rocker」(犬の糞のやつ)では、完全な第三者による一見何でもないような行為が二つのコミュニティで起きる紛争をも包み込んでしまうような、そんな感覚。
犬の糞を拾っちゃあ捨てという行為の映像の中で、最後のシーンが模型に切り替わり、そのまま引いてベルファストの街の展望になる。この引きによって、行為そのものの小ささと込められた意味の深さの対比が感じられ面白かった。
床一面に展示されているこの街の模型がまた精巧で、作家プロフィールに建築学科出とあり納得。
「crossing the border」(輪ゴム投げ)のスクリーンの傍に一個の輪ゴムが展示されてあったが、あれってその時実際投げた輪ゴムなのかしらん?だとすると面白い。じゃなくても可笑しくて、いい。
犬の糞も飾ってあったら面白かったと思うが、そりゃ検問で引っかかるわね。
奥の小部屋の大きな本棚に、作家とキュレーターそれぞれが選んだ関連本が並んでいる棚があって顔が綻ぶ。
作家の小学生の頃の絵日記なんかも置いてあり、やっぱりアーティストって小学生の時からスゴいのね!と思った。
ちなみにこの増山氏、どうやらエンテツさんのお知り合いらしく、世間て狭いわぁ。



bukuみち
by ouraiza | 2011-06-25 20:53 | ノミムメモ(土曜) | Comments(2)
Commented by NEGI at 2011-06-27 09:57 x
「buku」読むの楽しみ。早く読みたいっ!
Commented by のむ at 2011-06-27 12:04 x
ねーぎーさーま!
ありがとうございます。
思えば数年前、「映画の話、書くの大変かもしれないけど面白いよ」と一番最初にコメントして下さったのNEGIさんでした。密かに励みにしてたんよー。
buku、嬉しハズカシですけど、よかったら。えへへ。
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