手もとに一昨年、昨年用の、角が摩耗した真っ白い年賀はがきがまとまってある。有効期限があるのかわからないが、これらを今年使うわけにはいかない。
思えば毎年、年賀状へのなしくずしのあきらめから一年が始まる。年末に無地の年賀はがきをコンビニで2、30枚買い、図案や文面を想い描き、ひとまずカバンにしまう。再びかばんから取り出されるのは翌年の年末。
初めから無理なものは無理とあきらめて、完全御無礼体制をしいてしまえば、ながながと年賀状をあきらめた胸のしこりを引きずらずに済む。そうしようと思っていた。しかし今年の正月に、いとこの子供たちに渡すお年玉の封筒に木版画を刷ることになった。やってみると、へただけれどもなかなか楽しい。これは、年賀状にも、いいかもしれない‥‥。
思い付いたことをするのに壁があったとして、その壁に手をかけずただ直前でじっと眺めていてやがて引き返す。年を追うごとにそういうことが増えている。それが自然なのかもしれない。従いつつ、無理なく、事が運べば一番いい。しかしそれが日々の仕事に対してもあてはまることで、なんとなく気になっている。
きのう、今年の年賀状が完成した。
池袋をめぐるフリーマガジン
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