![]() ![]() 『妖精物語からSFへ』ロジェ・カイヨワ著 昭和53年初版 サンリオSF文庫 『アッカットーネ』パゾリーニ著 昭和55年初版 ハヤカワ文庫 以上全て版元品切れ 画像はグラシン紙がかかっております。 販売中!!! 今週のシネみち ◎◎『わが街は緑なり』'48新東宝(佐藤武監督 古澤憲吾助監督 大日向伝 庄司肇 江川宇禮雄 田中春男 山根寿子) CS ○『大阪物語』'57大映(吉村公三郎監督 中村鴈治郎 浪花千栄子 市川雷蔵 香川京子 勝新太郎 中村玉緒 三益愛子 東野英治郎 山茶花究 十朱久雄)@新文芸坐 ◎『鉄火場破り』'64日活(斎藤武市監督 石原裕次郎 宇野重吉 山茶花究 小沢昭一 芦川いづみ 名古屋章)CS ◎『グラマ島の誘惑』'59東宝(川島雄三監督 森繁久彌 フランキー堺 桂小金治 三橋達也 浪花千栄子 轟夕起子 八千草薫 岸田今日子 淡路恵子 宮城まり子)@神保町シアター ◎◎『われ一粒の麦なれど』'64東宝(松山善三監督脚本 小林桂樹 高峰秀子 菅井きん 大辻伺郎 木村功 田中春男 田崎潤 大村崑 名古屋章 浜村純 毛利菊枝 市原悦子 森繁久彌) ◎◎◎『名もなく貧しく美しく』'61東宝(松山善三監督脚本 高峰秀子 小林桂樹 原泉 草笛光子 島津雅彦 根岸明美 小池朝雄 高橋昌也 加山雄三 織田政雄 藤原釜足 中北千枝子 十朱久雄 多々良純 )以上@銀座シネパトス ◎『その場所に女ありて』'62東宝(鈴木英夫監督 司葉子 宝田明 水野久美 森光子 山崎努 西村晃 織田政雄 浜村純)CS ○『流旅の人々』'41南旺映画(高木孝一監督 河津清三郎 薄田研二 東野英治郎 殿山泰司 田中春男)CS ◎◎◎『自動車泥棒』'64東宝(和田嘉訓監督脚本 安岡力也 フランツ・フリーデル 寺田農) ◎◎◎『散歩する霊柩車』'64東映(佐藤肇監督 西村晃 春川ますみ 渥美清 金子信雄 小沢昭一 浜村純 大辻伺郎)以上@シネマヴェーラ渋谷 今週は見事に古いのばかり。うち田中春男と浜村純がそれぞれ3本ずつ。ここのところ、劇場で観る時に限って映画の善し悪しに関わらず居眠り。ややトラウマ気味になってしまい、生まれて初めてカフェインタブレットなるものを購入。思うに、暖房の強弱、空腹(満腹)具合でウトウト度が変わる。腹を空かせて銀座シネパトスで観るとまず居眠りせずに済む。ブルブル震えながら観た。 『わが街は緑なり』非常に良かった。戦争に行っていた間に離ればなれになった妻と子、まちの子供達に紙芝居を見せることでその中に自分の子供をみつけようとする男。はたしてみつかったはいいが、子はすでに新しい父親と幸せに暮らしていた。途中戦争孤児の男の子を拾い、その子が自分の子供になってくれるのだけれど、ラストの「お父さーん!」と呼ぶ姿は泣ける。こういうふうに書くとただの悲しい物語にみえるが、田中春男が腰を振り振り踊るシーンや、兵隊仲間との友情、その一人の妹との新しい恋など、ただ悲しいだけではないのがとても良かった。 『大阪物語』雷蔵はちょっぴりしか出ず。なのにクレジットトップが雷蔵なのが解せない。鴈ちゃんだろうに!鴈治郎の独り舞台。 『鉄火場破り』生まれて初めて裕次郎映画を観る。まぁ、かっこいいかな。裕次郎が出てるだけの作品なら観なかっただろうが、宇野重吉と山茶花究と小沢昭一観たさに。山茶花究の顔がでっかくて四角くて。小沢昭一も子分役でキュート。サイコロ博奕ものも結構観てきたけれど、実は丁と半がどっちがどっちかわからない。 『グラマ島の誘惑』コマの早送り(というのかな?)の使い方や、絶妙な間で静止させたりして、可笑しさを高める技術などさすが。三橋達也が土人役で素敵。完璧なボディを見せてくれる。冒頭の桂小金治が娼婦一同を叩き起こすシーンで、降ろした髪を振り乱す浪花千栄子が色っぽいような、悪いものをみたような。 『われ一粒の〜』小児マヒがテーマの重厚な社会派もの。小林桂樹がこういうのに出ると、最高によい。熱く、それでいてユーモラスで。重い作品もいい意味で風通しが良くなるというか。やや残念だったのは、高峰秀子が待てども待てども現れず、出番が少なかったこと。逆に菅井きんファンは必見。小林桂樹の妻役で、小林桂樹が女医の高峰秀子と泊まり込みで小児マヒ問題に取り組んでいる際、高峰秀子の夫の世話を菅井きんがしていて、デコちゃんの夫が「何だか女房を取り替えっこしたみたいだな」とまんざらでもなさげに言った時は笑いを堪えるのに必死だった。そりゃ逆ならそうだろうよ!障害者役の大辻伺郎が好演。他も、それぞれの役者の持ち味を活かした(市原悦子もいつもどおりのキチガイぶり)いい配役がたくさんあったように思う。サルの生体実験シーンには目を覆った。「一人のために99人を殺すか、99人を助けるために一人を犠牲にするか」自分には到底決断できない。 『名もなく〜』全体の3分の2は泣いたろうか。『われ一粒〜』と打って変わって、デコちゃんがとことん満喫できる一本。耳が聴こえなくとも健気に一生懸命生きるデコちゃんと対照的なのが、姉役の草笛光子。ムカつく、つまり上手い。利かん坊の子供がまた張り倒してやりたいくらいヤなガキ(大きくなったらいい子)で、よく見る顔だとおもったら、小津映画(『お早よう』『秋日和』『小早川家の秋』)などでしょっちゅう使われている人気子役だった。それにしたってあのエンディングは酷すぎる。映写室行ってフィルムを切ってしまいたかった! 『その場所に女ありて』司葉子を始めとした女性が活躍する広告会社。司葉子と宝田明の広告取り合戦など、企業の汚いやり方が描かれており、スリリング。自分は、企業で男共を押しのけて社内での地位を築くなどという経験はないが、それにしたってあんなに男勝りになる必要があるんだろうか。司葉子はともかく、同僚の女性の男同然の言葉遣いや立ち居振る舞いに、やや辟易。フェミニズムを毛嫌いする男も苦手だが、フェミニストを謳いすぎて男のように振る舞う女はもっと苦手。ただ、本作、強い女だけを描いているのではなく、司葉子の姉や同僚の中には悪い男に入れあげて身を崩していく女たちがあり、司葉子本人も宝田明によろめいてそのおかげで広告を取られてしまったり、と女の弱さも描いた上で、最後はしっかり「それでも女は強く生きていく」的な空気のエンディング。後味は悪くない。 『流旅の人々』これまで観た映画の中で一番若い頃の東野英治郎が観れた。最初のクレジットに東野英治郎なんてなかったのに、と不思議に思っていたら、それもそのはず、東野英治郎以前、本庄克二という名前での出演。しかしながら当時からすでにピカ一の演技。殿山泰司の額にもまだ毛が・・・!葉山嘉樹原作で、プロレタリアもの。この古さの白黒映画で地下現場がたくさんあるのはツラい。何にも見えないんだもん。 『自動車物語』素晴らしかった!武満徹の音楽も。最初安岡力也と聞いて「?」でしたが、そんなギモンも吹っ飛ぶ一本。出演者の一人フランツ・フリーデルという人がとてもかっこ良くて、後で知ったのだが、この人ロカビリー歌手でブルー・コメッツなどと関係がある人だった。おもむろに始まるダンスシーンなんかも最高に楽しかったし、キリスト教系の施設に入っている混血孤児たちが、牧師に野菜を投げつけるシーンがスローモーションで大爆笑。特にキャベツ!見た目は黒人の孤児の一人が、街なかで福音書を売るのに、口ぶりが完全にバナナの叩き売りだったり。それでいて混血孤児たち(特に安岡力也)が感じている、施設の修道女らや世間、国に対する鬱積した「ちっきしょー・・・!!」という気持ちが痛いほど伝わってくる。本当にいい映画だった。 『散歩する霊柩車』傑作。西村晃だから成り立った作品でしょう。脇もひとクセもふたクセもある役者たちが固めており、何とも可笑しい。ストーリーが一転どころか五転くらいしてその度に「何と!」「な、何と!」と叫んだ(心の中で)。決して上手くはない西村晃の唄がまた、いい。観る機会がある人は絶対観るべき一本です! うら若き泰ちゃんと英ちゃん。東野英治郎なんかもう少し顔が短ければイチローに見えなくもない。泰ちゃんのおでこのうっすらは、毛。ちょっと観過ぎち
by ouraiza
| 2011-01-15 05:01
| のむのノミムメモ
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