2010/11/27    のむ
今週のシネみち
◎『関の彌太ッぺ』'63東映(山下耕作監督 中村錦之助 十朱幸代 木村功 砂塚秀夫 大坂志郎 安部徹 月形龍之介)
◎『江戸っ子繁昌記』'61東映(マキノ雅弘監督 中村錦之助 長谷川裕見子 千秋実 坂本武)以上@新文芸坐
◎『人生劇場 新飛車角』'64東映(沢島忠監督 鶴田浩二 佐久間良子 志村喬 長門裕之 佐藤慶 大木実 安部徹)
◯『ホープさん サラリーマン虎の巻』'51東宝(山本嘉次郎監督 小林桂樹 東野英次郎 志村喬 沢村貞子 関千恵子 高千穂ひづる)
◎『父ちゃんのポーが聞こえる』'71東宝(石田勝心監督 小林桂樹 吉沢京子 司葉子 吉行和子 藤岡琢也)
◎◎『女と味噌汁』'68東宝(五所平之助監督 池内淳子 川崎敬三 田中邦衛 佐藤慶 市原悦子 長山藍子 田村正和)
◎『網走番外地 望郷篇』'65東映(石井輝男監督 高倉健 砂塚秀夫 待田京介 嵐寛寿郎 田中邦衛 桜町弘子)以上CS
◎◎『出來ごころ』'33松竹(小津安二郎監督 坂本武 突貫小僧 大日方伝 飯田蝶子 伏見信子)@神保町シアター
◎『ルイーサ』'08アルゼンチン=スペイン(ゴンサロ・カルサーダ監督 レオノール・マンソ)@ユーロスペース
◎『浮草』'59大映(小津安二郎監督 中村雁治郎 京マチ子 若尾文子 杉村春子 川口浩 田中春男 三井弘次 潮万太郎 丸井太郎 浦辺粂子)@神保町シアター

今週は・・・疲れた。
『関の〜』噂通り面白かった。山下耕作は作中に何かしらの花を使うので有名とのこと、本作では椿。めずらしく月形龍之介が決闘時にとっとと逃げる役。音楽は苦手な木下忠司だったが本作では気にならず。
『江戸っ子〜』錦之助がすっとぼけ役。随所で笑え、最後はめでたしめでたしの楽しい一本。
『人生劇場〜』これまで鶴田浩二作品をいくつか観てきたけれど、本作では嬉しいシーンが。鶴田浩二のバカ笑い。と言っても酒が入ったやけっぱちの笑いで最後には泣きに変わってしまうのだけれど。あんなに笑っている鶴田浩二を観たのは初めてだと思う。長門裕之がまたいい役で、鶴ちゃんのよきパートナー。別れの際もさよならも言わず、さらっとしてて好感度大。
『ホープさん』人が好いだけで特に取り柄もない新入社員が、運良く出世していく様を描いたコメディ。とはいえ、ラストはサラリーマンの哀しみが表されてい、観後感はやや暗め。東宝の「社長」シリーズの原型とのこと。
『父ちゃんのポー〜』泣けた。主人公の病気のハンチントン舞踏病は、未だ治療法がないとのこと。汽笛がまるで泣いているように聞こえる。司葉子って、美人だけど、無機質。
『女と味噌汁』良かったなァ。一人の売れっ子芸者が、芸者仕事だけに頼らず、味噌汁屋を開店させる。途中で何度か恋愛事情があったりもしながら、最後はやっぱり一人でたくましく生きて行く。池内淳子が芸者としての女らしさと、美味い味噌汁を作り美味いお茶を入れる、家庭的な女らしさを見事に表現している。色っぽいのにあったかい。最高の女。えぇなァ。長山藍子ともう一人の芸者たちが海辺でサイケな音楽で踊りまくるシーンも良かった。同級生同士の佐藤慶と田中邦衛の対照的なキャラも適役。田村正和のまだ田村正和らしくない演技もみれる。料理指導は辻嘉一。池内淳子が何かチョチョッと味噌汁を作るシーンがでてくるだけだが、でも辻嘉一。
『網走番外地』同シリーズの第3作目。前2作を観てないのに、テレビで何となく観てしまう。でも面白かった。大好きな砂塚秀夫に台詞がたくさんあって嬉しくなる。舞台は長崎で、ものすごい数の階段の坂を神輿をかついで降りるシーンは観ていてちょっと怖くなった。本当にある祭りなんだろうか。事故とか起きないんだろうか。日本人の母親と黒人のハーフの女の子が自分の色の黒さを嘆くシーンで、高倉健の「オレぁ網走行ってて日に当たんなかったから今はちょっとしれぇけど、本当はオメぇさんよりくれェんだ」という訳のわからない励ましに爆笑。ヒドい!
『出來ごころ』鶴田浩二オンリーの自分だったけれど、二度目の恋に落ちた。大日方伝。この人が出ている作品他にもいくつか観ているけれど、本作の大日方伝はヤバい。反則的な格好良さ。佐藤忠男曰く、他の作品では割にもっさりした感じだが、この作品ではハリウッド作品を参考に、垢抜け感を小津にみっちり仕込まれたんだそう。本作は小津の「喜八もの」と言われるシリーズの1作目。突貫小僧と坂本武の親子関係が実に昭和的でほほえましい限り。飯田蝶子扮する近所の食堂のおばちゃんとの付き合い方など、今では失われた絶妙な距離感。坂本武と大日方伝と伏見信子の三角関係が見所。うーん、自分もどっちかっていうとやっぱり大日方伝に惚れっちまうかな。
『ルイーサ』音楽が良かった。夫と娘と死別し、仕事と猫しかない人生なのに、仕事はクビになり、猫は死んでしまい、たった独りになってしまった60歳のルイーサ。これまで自分が決めたかっちりとした生活の中できっかりと生きてきた彼女が、ぼろを纏い、地下鉄の駅で物乞いまでするようになる。決して暗く描かれているわけではなく、あくまでユーモラスに描かれているけれど、死んだ猫を火葬してさよならをするシーンは、同じく年老いた猫を飼っている身には心底コタえ、観終わった後かなり落ち込んだ。
『浮草』は『浮草物語』のセルフリメイク版。これまで観てきた小津映画の中では好きではないほう。松竹の小津が大映で撮った作品で、俳優陣も大映の俳優が多く、何と言うか、違和感が感じられる。川口浩なんて、関西弁だけでもしゃべりづらそうなのにさらに小津調の台詞が何ともやりづらそう(川口浩が役者としてダメなだけ?)。ただやはり、出演者が豪華でその点では単純に楽しめましたが。京マチ子を雨に濡らすと本当にエロい。大好き。若尾文子ファンの間では本作は必見の若尾堪能作品であるらしいのですが、自分的には他の『婚期』とか『温泉女医』とかのほうが可愛いと思うんだがなぁ。オリジナルの『浮草物語』の方を是非観てみたい。



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めるへ〜ん。
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汽車みち
by ouraiza | 2010-11-28 05:20 | のむのノミムメモ | Comments(0)
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