『昔日の客』
増刷分再々度入荷致しました。
2310円(内税)
大好評販売中!!
今週のシネみち

さて問題です。この三人は誰でしょう?(答は一番下)
◎『浅間の暴れん坊』'58東映(河野寿一監督 中村錦之助 丘さとみ 山形勲 三島雅夫)
◎『瞼の母』'62東映(加藤泰監督 中村錦之助 木暮実千代 松方弘樹 中原ひとみ 沢村貞子 浪花千栄子 山形勲)
◎◎『殿さま弥次喜多 怪談道中』'58東映(沢島忠監督 中村錦之助 中村賀津雄 大川恵子 桜町弘子 田中春男 進藤英太郎)以上@新文芸坐
◎◎『肖像』'48松竹(木下恵介監督 黒澤明脚本 小沢栄太郎 井川邦子 三宅邦子 東山千栄子 菅井一郎 藤原釜足 桂木洋子 佐田啓二 安部徹)
△『女』'48松竹(木下恵介監督 小沢栄太郎 水戸光子)以上DVD
新文芸坐にて「錦之助映画祭り」開催中。
錦之助ってやっぱり・・・・カッコええな〜。ちょっと出っ歯の右前歯がキュート。同じスターでも雷蔵は陰というか繊細な所がある気がして、ファンの人はそれがたまらないのかもしれないが、錦之助は、ギラギラの太陽みたい。魅かれる。
『浅間の暴れん坊』股旅もの。ニュープリントで、非常にきれいなプリントでした。三島雅夫は病身の弱々しい親分役。
『瞼の母』原作は長谷川伸。実母を探し求めて江戸へ向かう錦之助。あたった三人目でもう実母(木暮実千代)にたどり着いちゃうなんて、あり得ないですが・・・。最初は冷淡に「今さら・・」と追い返す木暮実千代だったが、最後やっぱり、と追っかけて息子の名を呼ぶシーンではウルリときた。
『怪談道中』行く直前に飲んだワインと、小走りでまわった酔いで、もうゴキゲン。考えてみたら、ほろ酔いで映画館というのは初めて。もともと上機嫌なのに加えて映画も面白いもんだから、楽しいったら!錦之助と賀津雄の兄弟殿様が、世間を知るため、という名目で弥次さん喜多さんと入れ替わって珍道中。中村賀津雄というと、自分の中ではすでにおじいちゃんで、眼鏡のズリ落ちた半分口の開いた姿しか思い浮かばなかったけれど、若い時はさすが錦之助の実弟(今回初めて知った・・)だけあって、錦之助そっくり。息もピッタリだし、観てて微笑ましい。二人のウケを狙ったセリフ回しや間の取り方など、今のアイドルを使ってリメイクしても大して変わらないんじゃなかろうか、とさえ思えるくらい古くさくない。田中春男がよかった。ほろ酔い映画館シリーズ、またやりたい。
『肖像』面白かった!脚本がいいのだろうか。ある男の妾である主人公が、引っ越し先の一階に住む善良な絵描き家族との触れ合いを通して、自堕落な自分を捨てて独り立ちしていく、というストーリー。主人公役の井川邦子というのは初めて観た気がするが、他のキャストがもう、適役この上ない。小沢栄太郎は何ともいやらしく、藤原釜足はみみっちく、菅井一郎はすっとぼけてて、三宅邦子は優しい息子の嫁。東山千栄子がスレンダーだったのには驚きましたが。貧しい絵描き菅井一郎の名前が「野村」で、何度か、小沢栄太郎にいやらしく「野村さァ〜ん」と呼びかけられ、天にも昇る思いであった。
『女』冒頭の出演者クレジットが小沢栄太郎と水戸光子だけで、まさか、と思ったら本当にそうだった!犯罪者男と踊り子女の逃避行、道中女がほとほと男に嫌気がさし、男から逃げ出そうとするが・・という話。本作でも小沢栄太郎のイヤラシさが凄い。その小沢栄太郎を軽蔑する水戸光子の演技もまた凄い。が。どうにもこうにもただそれだけのストーリーというのがキツかった。必要以上に最初から最後まで緊張を強いる音楽(木下忠司)がたまらなく不快。

いよいよ解禁、というので、当店でもボジョレーヌーヴォー会。朝様に頂いたブルーチーズとラスククラッカー、合鴨スモークと一緒に。幸せってこういうことなのか、というひと時。ごちそうさまでした〜。
ボジョみち

答え。
左から三宅邦子、菅井一郎、東山千栄子。
『肖像』での雑巾掛けのシーン。