田端ふらふら / 石井桃子展   なつき
田端ふらふら / 石井桃子展   なつき_f0035084_2191763.jpg田端ふらふら / 石井桃子展   なつき_f0035084_2154445.jpg
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先週金曜日、古本 石英書房さんの開店初日にお邪魔してきました。本当は魚月相方みきさんと連れだって行くはずが、彼女は朝から晩まで仕事が入ってしまい不可能に。
そこで、先月買い換えた新デジカメを相棒に、田端、それから千駄木周辺を気持ちよくふらふらして来ました。

田端ふらふら / 石井桃子展   なつき_f0035084_2294033.jpg田端ふらふら / 石井桃子展   なつき_f0035084_2301993.jpg


田端ふらふら / 石井桃子展   なつき_f0035084_232678.jpg田端ふらふら / 石井桃子展   なつき_f0035084_233371.jpg田端駅南口、改札を出てまもなく右手にある急な階段を上り、そのまま横断歩道を渡ってまっすぐ行くと、すぐに左側、お店はありました。
ガラガラと引き戸を開けると、帳場にいらっしゃる石英書房・水川さんと目が合う。その瞬間、もうなんか、ああ店主さんだ!と言い知れぬ感動が。
数ヶ月かけてご準備された店内に、本、什器、雑貨、鉱石がさまざまに配され、綺麗な白い壁だからでしょうか、なんだかとても広く感じます。椅子もいくつか置かれているので、ゆっくりと本を眺めることができます。
私は夕方お伺いしたのですが、他にも家族連れの方、古本関係の方、ご近所のご年配も様子をうかがいにいらっしゃるなど、ずっと人が絶えずいらしていて、何とも素敵な雰囲気。そんな居心地の良さに何となく立ち去りがたく、ずうずうしく閉店時間までお邪魔してしまいました・・・。お疲れでしょうに長時間お相手してくださりすみませんでした。
今後も大変だとは思いますが、どのようにお店が発展されるのか、客としても、古本屋志望の後輩としても、すごく楽しみであります。次は魚月そろって伺いたいです!

田端ふらふら / 石井桃子展   なつき_f0035084_14451411.jpg(←写真は、石英書房さんにいくつも置かれている招き猫のひとつ。)

翌日は、世田谷文学館に「石井桃子展」を見に芦花公園へ。
相方が、関連企画の中川李枝子氏(児童文学者、代表作『いやいやえん』『ぐりとぐら』等多数) 講演会「石井先生との思い出」の抽選を当ててくれたので、それが始まるまで、短い時間でしたがふたりとも集中して展示を脳に焼き付けてきました。
いやしかし本当に、石井桃子、すごすぎる人でした・・・。私が知っている絵本・児童書の、あれもこれもどれも彼女が何かしら関わっており、それも創作だけじゃなくて、編集、翻訳、後輩の指導、私設図書館の開設、農業での自活エトセトラ、ただただ息をのむばかり。
彼女の手による付箋がびっしり貼りつけられた原稿や書籍も多数展示してあり、90代になっても長編の翻訳や、過去の作品の手直しに取り組み続けたというその意志と姿勢は、なかなか真似したくでもできるものではないけれど、今後石井氏の作品を商品として取り扱うとき、なんとなく自分の背筋が伸びるだろう、そんな気がします。
中川氏の講演も素晴らしかった!石井氏のお弟子さんという事もあってか、終始謙虚な、柔らかい物腰でのお話でしたが、『ぐりとぐら』や『そらいろのたね』で育った身としては、おぉ、この方が・・・という感じ。石井さんの厳しくも優しい人柄、戦後の児童文学同人誌の状況、中川さんがどのように保育士になり、そして『いやいやえん』を執筆するにいたったかなど、大変大変、面白かったです。
印象に残っているのは、石井桃子が立ち上げ・編纂に大きく関わった『岩波少年文庫』、これが中川さんの学生時代に本当に大きい存在であったという話。少年文庫がいかに素晴らしく、どれだけ影響を受けたかという熱いお気持ちが伝わってきました。私も、当時の函入り版の装丁が好きで好きで仕方なく、是非売りたいもののひとつなので、今後もこつこつ集めていこうと思いました。
夕方から私は仕事だったので、残念ながら講演会の途中でひとり抜け、先に帰ってきてしまいましたが、行けて良かった。半日で児童文学の歴史の一端を、目の当たりに出来た気がします。

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本格的に、春ですね。
私の身の回りも、あれこれ動きが大きいです。
往来座とかけもちで働いている図書館バイトが、今週から所属部署が変わり、勤務日数も増えることになりました。
それに伴い、往来座は週4から週3に減ります。正直、一週間の半分以上店に来ないと、全然細かい動向についていけないので、うーむどうなることやら。あとお客様とお会いできるチャンスが減るのが悲しい。

図書館の方も、これまではお気楽極楽、でも単調な単純作業、的な仕事だったのが、これからは多少責任が伴う、覚えることがいっぱいな、その分刺激が多くて面白そうな業務、へと大きく変わるので、今、大いに緊張しております。新しい部署の先輩や同僚の方々は皆顔見知りで、優しい方ばかりなので人間関係は大丈夫だと思うのですが、なにせ私のこと、とんでもないミスとかしちゃいそうだなぁ・・・嗚呼・・・・。

そんな感じで、日々桜の花がふくらみ、ちょっとずつ暖かくなったり騙されて寒さが戻ったりしている今日この頃、じんわりと不安やさびしさを身にまといながら暮らしています。花見したい!


なつき
by ouraiza | 2010-03-30 02:24 | ふらふら散歩(終了) | Comments(0)
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