たまりにたまった在庫の整理や、その他長い間の懸案事項をまとめて片付けるため、私の家に相方が泊りがけで、魚月の合宿を行った。その成果は数日以内にご覧いただけるかと、思います。
二日目夕方、こもっていた部屋を飛び出し、ふたりでハチマクラさんの一周年セールを覗きにいく。同僚のむみちの誕生日祝いを探すという目的がメインだが、あまりに濃い内容のめくるめく紙物ワールドに圧倒され、2時間あまりひたすら眺め続けた。どうしたらこんなにすごい商品が集められるのだろう・・・自分たちのやっていることが、まるでおままごとで、きゅう、となる。
夜遅く、往来座で無事プレゼントを渡した後、コンビニをめぐって数日前出たばかりの羽海野チカ『3月のライオン』3巻を探し歩く。3軒はしごして2冊やっと入手。
家に戻ってシャワーもあびず、すぐに2人ともじっと無言で読書開始。自分はめくって数ページで目頭が熱くなる(早すぎ)。
この作品は、高校生プロ棋士の主人公、零が、孤独な境遇、苦しい対局の日々の中で、偶然三姉妹の家庭と知り合い、助けられ、少しずつ少しずつ心の拠り所をつくっていく。三姉妹以外でも、周りの大人は一部を除いてびっくりするぐらい優しい人が多いが、彼はなかなか他者に甘えず、ぐるぐると苦しみにあがくことが多い。
そんな中、この3巻の終盤、確かに物語が動いた感じがした。将棋でも、学校でも、人と交わることを選択し、前に向かおうとしている。そうか、これは彼の成長物語なんだなぁ、と今さらながら気付いて、泣けてきた。
それにしても、出てくる食べ物がみな美味しそうで、困った。悲しいとき、胸に穴が開いたとき、それを埋めるのは何気ないあたたかい食事なのだと、羽海野チカは繰り返し描いているような気がする。
あと、零の(自称)宿命のライバル二階堂、久しぶりに出てきたと思ったら、顔、変わりすぎ。別人かと思った・・・。
代表せとのお母様より、店のみなに果物をいただく。みずみずしい桃、ぶどう。感激。はやく食べるのが楽しみです。
なつき