第15回外市終了
第15回 外市、今回も無事終了いたしました。
心配されていた雨も降らず、外に沢山の棚が並べられ、七夕の笹も風に揺れ、気持ちよく二日間が過ぎていきました。ご来場くださった方、御手伝いいただいた方、まことにありがとうございました。


第15回外市終了_f0035084_015935.jpg左の写真は、私が友人みきさんと共同出店している「魚月」の棚。相変わらず本、出しすぎ。

一日目が終わり、夜、相方が仕事を終え、翌日の外市二日目に備えるためわたしの家に泊まろうと終電に滑り込んだという連絡をもらう。もう半分寝ぼけていた身体を起こし、彼女を迎えにいこうと(頼まれてないけど)自転車に乗って最寄のターミナルステーションにひた走る。駅前は着飾った若者たちでいっぱい。その中に立つ寝巻きのジャージと着古したボーダーシャツのわたし。東京のこの街が今日ほど地元に思えた日はない。
互いにヨロヨロになりながら家路に着き、さあ今度こそ休もうと部屋に目をやると床に鎮座するダンボール。そこには昼間外市を抜け出し某所で仕入れてきたマッチが大箱いっぱいにつまっている。中身が空なのが痛いが、紙箱以前の木製の箱も多く、これまで入手した中でもかなりクオリティが高い、と思う。おもに関西(ほとんど大阪)の飲食店の広告マッチで、50~60年代のものか(推定)。今後ちょっとずつ商品化していこうと思う反面、資料的価値を思うとまとめてどうにか出来ないか、とも思う。画像で残したい。
そんなこんなでそれにすっかり魅了され、結局深夜までずっと2人で鑑賞会をしてしまう。ほんと、マッチ箱を眺めて私はきっと延々と酒が飲める、と思った。
どなたか大阪に詳しい方、古マッチで一杯やりませんか?

二日目後、打ち上げ。売上げ発表があり、魚月の結果も分かる。まあまあの線をキープできるも、それは相方の成果であり、私の方は実は少なからず減収だった。いっとき真剣に考え込む。魚月全体としても出している量に対して打率が低く、特に二日目の伸びが甘くて、ふたりで暗く反省会になる。というか私、しっかりしなきゃ。
反対に今回売れた中で特に嬉しかったのは、東京都公園協会『上野公園ものがたり』と志村貴子『敷居の住人』全7巻。前者は自分の好きなジャンルだが魚月としては新路線なので恐る恐る出したら程なく売れたため、後者は全巻揃えるのに半年かかったため。セット本は常に長期戦です。

飲み会は途中からオグラさんやピッポさんとお話、オグラさんとマンガばなしが沢山できて嬉しかった(山岸涼子から松田奈緒子まで)。ふだんは、病気かと思うほど固有名詞全般が弱すぎる自分でも、マンガになると作品名作者名がつらつら口をついて出ることに感じ入る。あぁやはり、古本で、マンガを売りたい。
魚月は、客層が明らかにいわゆる古書好きというよりは通りがかりの一般の方が多く、そんな方がふと「あ、これ読みたかったんだよな」と気軽に安く買える、めずらしくないけどちょっとおもしろいと思ってもらえるような商品、を現在はメインにすえている。黒っぽい本に憧れはあるがふたりの能力的にそれは難しいという結果でもあるものの、今の路線は意外と悪くない。そういう流れの棚で、ひとつでも多くピリッとしたマンガを増やしていきたい。


第15回外市終了_f0035084_0565744.jpg旅猫雑貨店商品の風鈴。会場で涼やかに鳴っていた。

なつき
by ouraiza | 2009-07-07 01:03 | ふらふら散歩(終了) | Comments(0)
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