今日、今年はじめて店内で蚊に刺されました。あーこの季節がやってきたか。さっそくムヒを塗る。虫除けとかゆみ止めが合体した薬があればいいのに、といつも思います。あとすばやい蛾も二匹、時間差でご来店。虫が往来する古本屋です。
夕方、今風の若い女性がいらっしゃっておっしゃった言葉を、「JJ(ジェイジェイ)ありますか?」と聞き間違える。正解は「ジェイン・エア」(ブロンテ)。無事、岩波文庫版をお売りすることができた。あぶないあぶない。
往来座週4+短時間の図書館週2、という働き方をはじめて早1ヵ月。当初の緊張もだんだんほぐれ、ちょっと疲れ始めて五月病っぽくなり、今はそこから逃れようともがいているところです。
往来座ではこれまで学生だったこともありやったことが無かった早番(開店~夕方)を覚え、やっと半人前から三分の二人前ぐらいに成長しました。自分の勤務じゃない日の朝、店に行って、同僚のむみちが配置した外の均一ラックやワゴンの置き場所をいちいちメモして、何日か練習して覚えました。(この何でもメモをとる癖は入店以来ずっとなんですが、代表せとさんには苦笑されます。ちぇ。)
なんというか閉店作業が「解体」、なら、開店は「構築」だなー、と感じます。いつも同じ場所に同じ棚を置くのですが、面陳する本を変えたり、セット本の積み方を工夫したり、とその時その時の細やかな気くばりが必要とされて、楽しみもそこにあります。今のとこ開店30分前にはかならず店について作業を始めていますが、毎回、時間前の買取希望とか道を聞かれたりとか色々突発的に起こって、余裕の開店とはなりませぬ。
そう、私が本の買取りをするのも4倍ぐらい増えました。店の基準にピッタリ気持ちよく買えた時もあれば、高く買いすぎてその本を見るたび「くっ」という気持ちになることも。もうこれは場数踏むしかないっす。めげないっす。
あとこれまでお会いしなかった昼間の常連さんとも顔を合わすようになったり、全体的にお客様とお話する機会がぐんと増えたような気がします。やっと、認識されるようになったのかもしれません。
いっぽう図書館では、仕事自体はそんなに難しくないものの、新しい利用者が多い時期のため、仕事をしていると質問がバンバン飛んできて日々鍛えられています。私も勤め始めるまで一切なじみがなかったところのため、必死にえーっと一日の貸し出し数は・・・開館時間は・・・とぶつぶつ覚えてます。スタッフの方が皆やわらかい優しい雰囲気なのが救われています。あとこれは昔バイトした某専門図書館でもそうでしたが、休憩所にいつもお菓子があって嬉しい。
もう忙しくなりはじめていますが、どさっと私を待っている返却本の山を、短い時間にいかに片付けちまうか、結構燃えます。棚の本を手にとって開く余裕は全然ないので、裸本の背をさーっと眺めながら作業をしていますが、それでも「お」と思う面白そうな本が色々目に付いて気になってます。
そんなこんなで、自分がどこに向かっているのか分からなくなりそうですが、とりあえず忙しく日々が過ぎていきます。魚月の活動の時間を作ることで、なんとか自分の足場を見えるようにしたいのですがこれもなかなかかなわず。ひとまず明日、起きられたら、早稲田の青空古本掘り出し市に相棒と行きます。明日も暑そう!
あぁまた店に蛾が・・・。捕獲&リリースしてから帰ります。
なつき