『雜司谷若葉集』 秋田雨雀 他
f0035084_1659214.jpg秋田雨雀監修 兜木正亨編著
聖典輪讀會版 S14 113P
表紙絵 鶴田五郎 (以下適宜新漢字に改め)
目次
一、寺院改革家としての日持上人の上書・・・1
  秋田雨雀
一、日蓮上人門下に於ける「不住ふせ」について・・・7
  稲田海素
一、威光山法明寺誌・・・11
  一、法明寺史 二、聖祖御影の再認識 三、絵馬及び奉納額 四、お会式とお奉射 五、江戸文学に現れたる雑司谷
  兜木正亨
一、雑司ケ谷地名雑考・・・40
  青山茂
一、雑司谷(短歌)・・・52
  窪田空穂
一、小幡景憲傳・・・54
  佐藤堅司
一、大門並木訴訟・・・62
  秋田雨雀
一、欅の並木(詩)・・・70
  坂本哲郎
一、杉山盛政木像の発見・・・73
  佐藤堅司
一、佛教伝説としての鬼子母神・・・77
  高桑正存
一、孤峰不白の一字一石妙法塔・・・81
  兜木南浦
一、威光山上の鐘声・・・86
  鶴田勢湖
一、俳句十篇・・・89
  洞 岳
一、雑司谷の谷・・・90
  松木茂
一、名陶工竹本隼太について・・・93
  中島英雄
一、培ふ心・・・99
  立石正英
一、大門の野鳥・・・104
  山崎紅穂
一、望郷(短歌)・・・107
  韓鳳洙(目次誤植「朱」)
一、古典文化と聖典輪読会の使命・・・108
  坂本幸男
一、聖典輪読会の記・・・112
  齋藤秀夫

<雑司ヶ谷 窪田空穂
 槻おほき雑司ヶ谷通り夏の夜を人いで来り静かに歩む
 並み立てる槻百尺に余るべし白雲散れリ青空のうへに
 秩父おろし西より来れば雑司ヶ谷岡の槻の葉ひと夜に落ちぬ
 この台に繁き大槻今日はしも萌黄ほぐれて若葉となりぬ
 電柱につながれてゐる朝鮮牛そば通る我に低くうめけり
 一本の高き煙突けむり吐けり坂より見渡す真青き空に
 動くものは煙突が吐く煙のみけむりの動き見つゝわがゐる
 路挟み屋敷木高しうろこ雲おびたゞしくも空に光れる
 店きたなき清土の通り秋深み夜露まつはる電燈しづけし
 目白台に住む久しやと小路来て黄となれる銀杏あふぎたりけり>
(原文は旧漢字)

この本刊行が昭和14年
法明寺は1923(大正12)年関東大震災により本堂倒壊、昭和7年再建
      1945(昭和20)年空襲により全山焼失、昭和34年本堂再建、昭和37年客殿庫裏再建
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# by ouraiza | 2002-01-01 00:10 | メモ/雑司が谷の本 | Comments(0)
『續雑司谷若葉集』秋田雨雀・他
f0035084_18384679.jpg秋田雨雀 監修・兜木正亨(南甫) 編著
聖典輪讀會版 装幀・彫塑家 吉田久継

・泰性日持上の欅伐木停止の上書文

・泰性日持上人の一山改革の上書文

・江戸文藝に描かれた雑司ヶ谷  山上ゝ泉

・法明寺日蓮上人の御像の銘文に就て  柴田常恵

・續威光山法明寺誌   兜木南甫
一、法明寺歴譜 二、西園寺家と法明寺との関係について 三、法明寺御影彩色本尊について 四、身延山と雑司ヶ谷の関係について 五、泰性院日持上人の風格と伝記の一斑

・雑司ヶ谷の春と夏  窪田空穂

・心妙境麤の苦節ーー日了上人の事ども  浅井要麟

・「生」と「死」の問題について  秋田雨雀

・雑司ヶ谷の秋  吉田冬葉

・鬼子母神欅並木の保存  富岡丘蔵

・雑司ヶ谷と川柳  阪井久良伎

・武本焼を語る  谷紀三郎

・續小幡憲景伝  佐藤堅司

・暁斎先生のこと  鹿島大治

・今昔・雑司ヶ谷詣で   山上ゝ泉

・明治維新と雑司ヶ谷  玉林晴朗

・法明寺に現存する幕臣の墓  森潤三郎

・法明寺の日蓮上人像と仁王像  稲村坦元

・雑司ヶ谷鬼子母神  ゆふはな會

・鬼子母神欅並木  鶴田勢湖

・聖典輪讀會の清規と経過

<雑司ヶ谷の春と夏 窪田空穂>より

亀原に住みて、春の朝
踏みて行くわが足うらに柔らかくさはりてくぼむ今日の土かも
わが足の爪見つゝ春の日のかゞよふ土を踏みて行くかも
亀原の丘下り来れば一すぢの大路は光る春の光に
春の日に大路かわけり踏む足にあがる埃も憎からなくに

畑町に住みて、夏
げんげ花咲ける春田は悉く鋤きかへされて土の新たなる
袷脱ぎて単衣をきれば俄にもわが肩軽く撫でもせらるゝ
金山の裾田の蛙この夕べ鳴き初むるやがて乱れ鳴く聞ゆ
ほとゝぎす啼き初めしよとかへり見て告げまく人は皆眠りたり
ほとゝぎす啼きも継ぐやと待ちをればをち返り啼くわが家の空に
夕まけて立つ涼風を快み庭に下り立ち芥掃きにけり
(原文は旧漢字)


 
 
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# by ouraiza | 2002-01-01 00:10 | メモ/雑司が谷の本 | Comments(0)
「天保八年 二月二十三日<曇り> 雑司ヶ谷」杉浦日向子
f0035084_1543921.jpg杉浦日向子著
『江戸アルキ帖』
新潮文庫H1 初出『サンデー毎日』S60・7~S63・1
f0035084_16573189.jpg< 鬼子母神の周りは畑また畑。境内は森閑として、バードサンクチュアリのようだ。しばしの森林浴で疲れをいやす。ここの土産品は「芒のミミズク」「麦藁細工の越後獅子」「風車」だ。名産のひとつ「川口屋の飴」を頬ばる。麦芽糖製で柚子の香りがした。>
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# by ouraiza | 2002-01-01 00:09 | メモ/雑司が谷の本 | Comments(0)
「目白台、雑司ヶ谷、池袋」山口瞳
f0035084_11482457.jpg山口瞳著
『新東京百景』
新潮社 単行本S63 文庫H5 内約15P

< 雑司ヶ谷の鬼子母神へ行くことにした。>

<終戦直後、僕は目白台に住んでいた。目白台と言えば聞こえはいいが、椿山荘と田中角栄邸の中間あたり、洋服屋の二階の北側六畳一間を間借りしていた。>

<目白駅附近は、どういうわけか台湾の人が多かった。山手線の線路際にへばりつくようにして屋台店が並び、そこでカストリ焼酎を飲んだ。>

< 鬼子母神境内。僕はここの郷土玩具ススキミミズクが大好きだ。また、ミミズクを売っている九十二歳の安井千代さんも大好きだ。>

<この境内に塵一つ落ちていないのが嬉しい。町内会でもって掃除しているのか、修行中の若い僧が掃くのか知らないが、美しい境内にいると気持がやわらぐ。>

f0035084_11494994.jpg宿にしたホテルメトロポリタンでの情景
翌日スケッチのため再び訪れた鬼子母神境内での情景
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# by ouraiza | 2002-01-01 00:08 | メモ/雑司が谷の本 | Comments(0)