番台で作業をしていると、女性のお客様から、「ウィリアム・フォレスターの小説はない?」とたずねられました。新刊書店のホームページや日本の古本屋で調べても、本は一冊も出てきません。「たった一冊しか本を出していない・・・」らしいので、もしかしたら幻のフォレスタかと思い、気を入れなおして再度検索。一般のサイトで検索してみると、なぜか映画のサイトが出てきました。「小説家を見つけたら」(ガス・ヴァン・サント監督)というショーン・コネリー主演の映画です。そしてキャストを見ると、幻のフォレスタがいました。主演のコネリーが演じる小説家の名前が「ウィリアム・フォレスター」なのでした。「処女作でピューリッツァー賞を受賞した後、二度と作品を出版しなかった伝説的作家である。」と。「もしかして・・・映画に関係ありますか」とお訪ねすると、「うん」と。フィクションであることを説明した後、少し映画の話を。自分はまだ観たことがありませんと言うと、「ラストの詩がいいのよ」と勧められました。ちなみに、脚本は「マイク・リッチ」。機会があれば、観てみたいです。
どどいつ語の授業にて、今年のうちに、何か一つ短い作品を翻訳するのが課題なのですが、何を訳せばいいのか。先週の授業でその話になりました。先生に訪ねられたとき、思わず「日記を訳したいです」と言ってしまいました。短いし、楽なんじゃないの、と思っていました。ですが、「日にちごとに分かれてあるので、訳すのには最適だと思いました」と口頭で意訳(もちろんドイツ語ではありません)する。「誰の日記か決めてあるの?」と言われ、ナイン、と。そこで先生に勧められたのが、「一年に一日/クリスタ・ヴォルフ」(Ein Tag Im Jahr/Christa Wolf)という日記でした。これは1960~2000年までの40年間、著者が一年に一日だけ記した日記を一冊にまとめたものだそうで、作者は旧東ドイツで様々な社会的環境の変化や身辺の変化(結婚、子育て)などを経験し、その年その年の出来事が、一日分の日記に凝縮されてあるというものでした。直ぐに「貸してください」と頼んだのですが、ナイン、と。その後、新宿の紀伊国屋書店で例の本を探してみたのですが、ありませんでした。結局取り寄せていただくことになり、一ヶ月強掛かりますと言われました。一ヶ月強後には、いろいろ済んでるような気がします・・・。 それにしても、外国語を話せないし読めない男が洋書のフロアなんかに足を踏み入れますと、ひょっとしたら自分も話せるんじゃないかなんて錯覚にとらわれてしまいます。毎度のことですが、ドイツ書棚の前で舞い上がり、映画「善き人のためのソナタ」のシナリオと、こちらも映画になった「プラダを着た悪魔」の原作を買ってしまいました。映画の「プラダ」は面白いみたいですね。 こふか #
by ouraiza
| 2007-06-17 21:41
| こみにぎり(終了)
|
Comments(0)
おわわお知らせ遅くなりました、ごめんなさい!昼からヘベれけという素敵なうわさの西荻窪・昼本市(昼市+古本市)は今日17日11時から16時!!わめぞのインディアンペインター武藤良子(m.r.factory)さんが出撃!他、バサラブックスさんの記事から詳細をどうぞ!
(せと) 一人のお客様が特価の英和辞書を抱え、安いコレ安いよぉー、と興奮気味に番台へ。 「200円です」 お客様、ガサゴソ小銭を探す。 「あのー、『殴られ屋』って本ないっすかね?」 「あ〜聴いた事ありますけど、今うちにはないかもしれませんねぇ」 「あれ、俺なんです」 「・・・・・・えっ・・・・・・?」 「あれ、俺なんすよぉ」 「・・・・殴られ屋、ですか?」 「元、ネ。歌舞伎町でネ、やってたのヨ。」 「殴られ屋って・・・・・大丈夫なんですか?」 「うん・・・まぁネ」 この本を読んだ事のない私は、てっきりそういう職業の人たちが歌舞伎町にはたくさんいて、この方も多数のうちの一人なんだろう、と。歌舞伎町ってやっぱりブルースな街なのね、と。 ガサゴソ探すも193円しか見つからず、お札を財布から抜こうとするお客様に、 「あ、いいですよいいですよ、193円で。気持ちおマケです」 「え、あ、・・・・・優しいなァ・・・」 頑張って下さい、声を背に出て行かれました。 帰宅してアマゾンにて、どれどれ、と検索。 ・・・・・・・・・・ヤバい・・・・・・・・・本物だ。 唯一無二、ワン・アンド・オンリー。しかも、彼にふりかかったシャレにならない悲惨な災難の数々。あぁぁぁぁ、ゴメンナサイ、たった7円しかマケなくてゴメンナサイ・・・。自分の体は困るが、本の一冊や二冊、木片の一つや二つ、殴らせて差し上げたかった。 へべれけに酔っぱらいたくなった、午前2時半。 あの本を読んだ事がある方々、彼、ちゃんと生きてますよ。 一応、元気そうでしたよ。 のむみち #
by ouraiza
| 2007-06-17 00:17
| ノミムメモ(土曜)
|
Comments(0)
古書現世向井さんに連れられ、古書音羽館さん、にわとり文庫さん、カフェギャラリーひなぎくさん内海月書林さんに、第3回外市のちらし配布をお願いしに伺う。なにとぞ、よろしくお願い申し上げます!!無垢の木を使った本棚なのに、可動ダボがちゃんと付いているものを、初めて、それも2種類も見る。ハッとすることだらけ。今度やろうと思っていることで真似させていただこうと決意。西荻窪から荻窪まで歩く途中、善福寺川にかかる橋の欄干にしばらくたたずむ向井さん。それから後、向井さんの口ずさむ歌がずっと「♪ワメゾン河水きよく~♪」(イムジン河わめぞ版)であった。居酒屋で一休みしながら外市を深化。「あの、ね・・・ポイズンピル、だ、ね・・・・」と名言ファクトリー向井さんが。ポポポ、ポイズンピル!!?
せと #
by ouraiza
| 2007-06-16 10:43
|
Comments(0)
第3回外市に箱売り部門でご参加くださる美篶堂(みすずどう)さんギャラリーにて開催中!「八朔ゴムはん作品展」。制作者は片岡知子さん。24日(日)まで。
さて今回も楽しいイラストが・・・神保町ブックダイバー(探求者)さんの「古本寄港市」今回は「女子とふるぽん~マーメイド寄港市」。6月21日(月)~25日(木)11:30~19:30。あわわ、かっぱと人魚が合体してる!なんと愛らしい・・・。なんという名前なんでしょう。塗り絵をして遊ばせていただきました。あまりよくできなかったので、ネガポジ反転、というのにしたら、こうなりました。失礼いたしました。 水道管工事のため敷石がはずされてアスファルトになっていた店前歩道部分に敷石復帰。石の色の濃淡によるランダムな模様をどうやって出すのだろう、と思っていたら、ああでもないこうでもない、と工事の方々数名で議論されていた。これから道にはめられるため整列した敷石と、敷石の山。 せと #
by ouraiza
| 2007-06-14 21:17
|
Comments(0)
副都心線の開通に伴う再開発でしょうか、雑司が谷では最近よく家が取り壊されているのを目にします。
その名やたたずまいがクラシックで好きだった「雑司ヶ谷マンシオン」も、無くなってしまうみたいで、とても残念。この美しいプレートだけでも残せないかなぁ、なんて。 先日ブックオフで見つけた珍品。 あとり 硅子『四ツ谷渋谷入谷雑司ヶ谷!!』(新書館 1999) 主人公四ッ谷君の友人の一人が「雑司ヶ谷くん」だそうで、全くこの土地と内容は関係しないのですが、こんなにも作中でこの地域名が連呼されてるマンガは初めてだったので、妙な面白さがありました。とゆうか、この作者を検索したら、数年前に急逝してるらしくびっくり。 先日国会図書館で入手した論文のひとつをよんでいたら、明治の後期に、「家畜の死体の埋葬場がないという声にこたえて、雑司ヶ谷に埋葬場が設けられた」という記述がありました。(近森高明「動物愛護の<起源> -明治三〇年代における苦痛への配慮と動物愛護運動-」京都社会学年報 第8号 p.88 より) たぶんもう跡形もないんだろうけど、フィールドワークしたいなぁ、とちょっと思ったり。そういえば確かこの辺って酪農も盛んだったんですよね。その関係もあるのかなぁ。なさそうだなぁ。 こんな感じで、日々雑司が谷にとりつかれております。 ----------- ところで私は、ゾウシガヤンであると同時に目白にもとっても愛着がありまして(メジロニヤン?)、普段生活していて、「目白押し」とか「自白」といった関係ない言葉にまで反応してしまう習性があります。きっと「自白者出現目白押し」とかってニュースがあったら(無いけど)、動揺しまくりのような。 そういう方って他にもいらっしゃるんでしょうか・・・。 なつき #
by ouraiza
| 2007-06-13 23:53
| ふらふら散歩(終了)
|
Comments(0)
|
ouraiza@gmail.com
171-0022 東京都豊島区南池袋 3-8-1-101 03-5951-3939 (FAX同) 12時台ー20時 月曜日定休 臨時変更休業あり 古書往来座twitter 店員のむみちtwitter 店員TTtwitter 往来座編集室 ONLINESTORE 最新のコメント
カテゴリ
全体 名画座かんペ集 工作 のむのノミムメモ メモ/雑司が谷の本 ハーリー戦記 雑司ヶ谷霊園(作成中) メモ/スモールロングセラー 池袋本処地図(休止) 迷い靴(ブログ化) 外市情報(終了) 台所大賞(休止 多数「工作」に移動) 絵心本(終了) たいくつ(休止) みみずのふん(終了) ふらふら散歩(終了) こみにぎり(終了) 未分類 以前の記事
2024年 03月 2024年 02月 2024年 01月 2023年 12月 2023年 11月 2023年 10月 2023年 09月 2023年 08月 2023年 07月 2023年 06月 2023年 05月 2023年 04月 2023年 03月 2023年 02月 2023年 01月 2022年 12月 2022年 11月 2022年 10月 2022年 09月 2022年 08月 2022年 07月 2022年 06月 2022年 05月 2022年 04月 2022年 03月 2022年 02月 2022年 01月 2021年 12月 2021年 11月 2021年 10月 2021年 09月 2021年 08月 2021年 07月 2021年 06月 2021年 05月 2021年 04月 2021年 03月 2021年 02月 2021年 01月 2020年 12月 2020年 11月 2020年 10月 2020年 09月 2020年 08月 2020年 07月 2020年 06月 2020年 05月 2020年 04月 2020年 03月 2020年 02月 2020年 01月 2019年 12月 2019年 11月 2019年 10月 2019年 09月 2019年 08月 2019年 07月 2019年 06月 2019年 05月 2019年 04月 2019年 03月 2019年 02月 2019年 01月 2018年 12月 2018年 11月 2018年 10月 2018年 09月 2018年 08月 2018年 07月 2018年 06月 2018年 05月 2018年 04月 2018年 03月 2018年 02月 2018年 01月 2017年 12月 2017年 11月 2017年 10月 2017年 09月 2017年 08月 2017年 07月 2017年 06月 2017年 05月 2017年 04月 2017年 03月 2017年 02月 2017年 01月 2016年 12月 2016年 11月 2016年 10月 2016年 09月 2016年 08月 2016年 07月 2016年 06月 2016年 05月 2016年 04月 2016年 03月 2016年 02月 2016年 01月 2015年 12月 2015年 11月 2015年 10月 2015年 09月 2015年 08月 2015年 07月 2015年 06月 2015年 05月 2015年 04月 2015年 03月 2015年 02月 2015年 01月 2014年 12月 2014年 11月 2014年 10月 2014年 09月 2014年 08月 2014年 07月 2014年 06月 2014年 05月 2014年 04月 2014年 03月 2014年 02月 2014年 01月 2013年 12月 2013年 11月 2013年 10月 2013年 09月 2013年 08月 2013年 07月 2013年 06月 2013年 05月 2013年 04月 2013年 03月 2013年 02月 2013年 01月 2012年 12月 2012年 11月 2012年 10月 2012年 09月 2012年 08月 2012年 07月 2012年 06月 2012年 05月 2012年 04月 2012年 03月 2012年 02月 2012年 01月 2011年 12月 2011年 11月 2011年 10月 2011年 09月 2011年 08月 2011年 07月 2011年 06月 2011年 05月 2011年 04月 2011年 03月 2011年 02月 2011年 01月 2010年 12月 2010年 11月 2010年 10月 2010年 09月 2010年 08月 2010年 07月 2010年 06月 2010年 05月 2010年 04月 2010年 03月 2010年 02月 2010年 01月 2009年 12月 2009年 11月 2009年 10月 2009年 09月 2009年 08月 2009年 07月 2009年 06月 2009年 05月 2009年 04月 2009年 03月 2009年 02月 2009年 01月 2008年 12月 2008年 11月 2008年 10月 2008年 09月 2008年 08月 2008年 07月 2008年 06月 2008年 05月 2008年 04月 2008年 03月 2008年 02月 2008年 01月 2007年 12月 2007年 11月 2007年 10月 2007年 09月 2007年 08月 2007年 07月 2007年 06月 2007年 05月 2007年 04月 2007年 03月 2007年 02月 2007年 01月 2006年 12月 2006年 11月 2006年 10月 2006年 09月 2006年 08月 2006年 07月 2006年 06月 2006年 05月 2006年 04月 2006年 03月 2006年 02月 2006年 01月 2005年 01月 2004年 01月 2003年 12月 2002年 01月 2001年 12月 |
ファン申請 |
||