のむみちが往く
のむみちが往く_f0035084_23372967.jpg今晩は、のむみちです。久々に読書感想報告です。
「鞄屋の娘」前川麻子
うん、いいお話でした。希望持てます。ただ、長嶋有とか川上弘美を初めて読んだ時の感動と衝撃はなかったかなぁ。個人的に鞄やら帆布やらといった物が好きなので、読んでいて楽しかったというのはありました。
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「未亡人の一年」ジョン・アーヴィング
長かったですぅぅぅ・・・・。でも読み終わってみると、読んで良かったぁぁぁ。究極のハッピーエンドです。映画化されたらしいのですが、一体どんな人がハリー役をやったのか、DVD化が待たれます。アーヴィングの作品はどれも何となく長いイメージがあり、この作品が初体験だったのですが、読後感がこんなに爽快なら、別のも読んでみようかな。
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「吾妹子哀し」青山光二
キラキラした作品でした。よくまぁこんな暗い題材がこのように調理できるものだ、という気持ち。愛とは、いつも直球ストレートではありません。人間ですもの。そりはそりは様々なひねくれた変化球という形で出て来ちゃったりするのです。長年連れ添った夫婦の片方が、倒れたり認知症になったりして、いわゆる「普通」の生活ができなくなった時に、逆に素直に愛を表現できるようになるというケースが少なくないのかもしれません。ちなみに、川端康成文学賞を受賞したのは、『吾妹子哀し』ですが、私は、書き下ろし収録作品の『無限回廊』の方が好きだったな。高橋英夫が解説で書いてますが、「青山光二は『吾妹子哀し』で、友人の織田作に追いつき、追い越した」と。解説にも感動でした。
by ouraiza | 2006-02-09 00:03 | ノミムメモ(土曜) | Comments(0)
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