新潮文庫のお馴染み、茶色のスピン(しおり用ひも)。ほどけてしまうのを防ぐため、先っちょを結んでしまわれる方がたまにいらっしゃいます。
けれども、当店ではスピンをきちんとしまう事になっており、そうすると結び目でページが傷みますので、私は結び目を切り落としています。今日も切り落としたその時。んん?よく見ると・・・編みなおされてる!きれいな三つ編みに。むむむ、結構手間かかったんだろうなぁ、コレ。そしてまたふと思ったのが、本来は一体何編みなのか?そこで、両目を漢数字の一にしてしばし見入ること7分。コレね、13本ありました。十三(とおみ)つ編みなんですね。新潮社の就職試験を受ける方、コレ試験出ますヨ。
『香水』 パトリック・ジュースキント著 文春文庫
来月映画が公開されるということで。おもしろい、面白い!10ページほど読んで、どうしてこんなにスルスルと読めるんだろう、と改めて表紙を見て納得。訳が池内紀なんだもの。心底読み易かったです。内容は、人間の域をはるかに超えた嗅覚を持つ男の話。ベルガモットやら、ゼラニウムやら、好きな香りが所々にちりばめられており、なおかつ時代設定が18世紀パリ、さらかつミステリものという、うしし本。最後はひょえぇ的エンディングでしたが、どんな風に映画化されるのか楽しみですな。
『手紙』 東野圭吾著 文春文庫
当店には、東野圭吾専門のお客様が数名いらっしゃいます。通っている整体の先生から、彼女にとっては患者であり私にとってはヨガ仲間という共通の知り合いに返しといて、と手に持たされ、そのまま読了。重〜い話でしたが、良かった。無差別社会を望むのが、実はいかに安易な願いなのか、考えさせられた。他の作品を追おうというまではないが、専門客がつくのもうなずけます。
のめみち