水曜日の夕方、閉店まで店番を代わるべく往来座へ。エプロンを着て南の特価文庫コーナーに向かうと、ワゴン内の文庫が取り出され、地に積み上げられてました。そして、そこにはマコチの姿がありました。その日になって急に思い付いて、特価文庫コーナーの整理をする気になったと言うのです。「何でそんなにやる気があるんすか?」「一年に数回こんなことがあるの」。8時を過ぎて、外もすっかり寒くなり、ひとだんらくしたと店内へ戻ってくる。「骨盤が痛い」。そう言いながら、晩ご飯の材料を買いに店を去っていきました。その後、マコチの成果を見に南へ。半無法地帯であった南側が美しく整理されてあり、さながら現代アートを感じさせるノスタルジーな雰囲気。久しぶりの、無言のマコチの働きを見てほっとしました。
今年に入ってから久しぶりにお目にかかった恩師の先生から、寝ている間でも店のことを考えているのが社長、昼飯のときにも店のことを考えているのが部長、店にいるときだけ店のことを考えているのが社員という者だ、という名言を頂く。あとでそのことを伝えてみると、その場にいたマコチがふと、「あたしも部長にならなくちゃ」と言ったのを思い出しました。
あと「なすの夜ばなし」「森有正先生のこと」「あの夏、あの海」「ミヒャエルゾーヴァの世界」を読んでみたりみなかったり。あと「現代文学の周囲」(河出新書)十返肇著「オリーブの樹の蔭に」「めぐりあいし人びと」「19階日本横丁」(集英社文庫)堀田善衛著を買ったり買わなかったり。
契約社員こにぎり