『罪多い女』高見順著 1955年初版 角川小説新書 700円
『ストマイつんぼ』大原富枝著 1957年2刷 角川小説新書 800円 販売中!!! ♡今週のシネみち♡ 1)◎『顔』'57松竹(大曾根辰夫監督 大木実 岡田茉莉子 千石規子 笠智衆) 2)◎◎『太平洋奇跡の作戦 キスカ』'65東宝(丸山誠治監督 三船敏郎 山村聰 藤田進 中丸忠雄 西村晃 平田昭彦 稲葉義男) 3)◎1/2『日本侠客伝』'64東映(マキノ雅弘監督 大木実 高倉健 中村錦之助 藤間紫 松方弘樹 田村高廣 ミヤコ蝶々 藤純子 南田洋子安部徹 天津敏) 4)◎1/2『ゼロ・ファイター 大空戦』'66東宝(森谷司郎監督 加山雄三 佐藤允 千秋実 江原達怡 土屋嘉男 久保明 藤田進 中丸忠雄 ) 5)◎『渡世人列伝』'69東映(小沢茂弘監督 大木実 鶴田浩二 高倉健 木暮実千代 池部良 水野久美 若山富三郎) 6)◎◎◎『天国の日々』'78米(テレンス・マリック監督 リチャード・ギア サム・シェパード ブルック・アダムズ) 7)◎『日本侠客伝 関東篇』'65東映(マキノ雅弘監督 大木実 高倉健 鶴田浩二 北島三郎 南田洋子 藤純子 長門裕之) 8)◯◯1/2『日本侠客伝 血斗神田祭』'66東映(マキノ雅弘監督 大木実 高倉健 藤山寛美 山本麟一 里見浩太朗 河津清三郎 ) 9)◯◯1/2『日本侠客伝 白刃の盃』'67東映(マキノ雅弘監督 大木実 高倉健 伴淳三郎 菅原謙次 長門裕之 砂塚秀夫 三島ゆり子 藤純子) 135789:ノムズシアター 24:神保町シアター 6:オーディトリウム渋谷 なぜ今週はこんなに本数が多いのか?先週新宿TSUTAYAで2本にしときゃよかったものを6本借りてしまったがゆえである。余裕持って観られたのはやはり2本までで、あとの4本はノートパソコンを持ち歩いて映画館の合間の空き時間に喫茶店で観る始末。バイト後店でも観た。そして、完走。後には使わなくてもよかったはずの飲食代のレシートとノートパソコンを持ち歩いたことによる腰痛が残った。・・今回は借りなかった。 『顔』 これ、原作も清張の「顔」だと思ってたのだけど、設定がずいぶんと違った。大木実は殺人の目撃者役。で、真っ当な証人なのか、腹に一物ある証人なのか、最後までよくわからないところが、大木実らしくて、適役だと思った。笠智衆の老刑事役と、小沢栄太郎のいやらしいパトロン役がナイス。本作、野球映画でもあり。岡田茉莉子が付き合ってるのが「スパロウズ」というプロ野球チームの選手。試合じゃなく練習シーンのみ。どの球場だったのかまではさすがに私にはわからず。監督が諸角啓二郎で嬉しかった。端役だが。 『太平洋奇跡の作戦 キスカ』 素晴らしいい。所々でポロポロと泣きながら。三船の指揮官としての貫禄にホレボレ。役者1人1人が、とてもいい仕事をしている感じで、お見事です。山村聰も、『河口』みたいなナヨナヨした変な山村聰ではなく、ぴしっとした頼りになる上官役。児玉清が可愛いかった。中丸忠雄が正義感溢れる役で、それゆえ三船に食ってかかったりするのだけど、自分が間違ってたと一度きづくと素直に謝る姿が何とも好ましい。作戦の大役も自分から買って出るし、中丸忠雄株急上昇作品。迷子になった艦隊のひとつから聞こえてくる無線の声が沢村いき雄の声に聞こえて仕方がなかったのだけど、はてさて?クレジットに名前はなかったように思う。大本営でしか出て来ない役者さんたちにあまり出番がなかったのは残念。志村喬や西村晃とかもいたのだけど。 『ゼロ・ファイター 大空戦』 密かな別名『空の若大将』。何と、手作りギターをポロンと鳴らしたり、海辺で歌うシーンなどがあって、若大将シリーズでのマネージャー江原達怡も出てるわで、そこだけ本当に若大将シリーズを観てるようであった(飯田蝶子はいないけど)。加山雄三ファンはもちろんのこと、佐藤允ファンや、ヒコーキ野郎なら楽しめる作品。久保明ファンはがっかりするだろうが(登場後3分で墜落死)。佐藤允の「チ〜ッキショー!」が聴けただけで観てよかったと思った。配役見て「・・実♡」と思ったら千秋でがっかり。千秋実も大好きだけれど。 『渡世人列伝』 大木実に鶴田浩二に高倉健に池部良に若山富三郎、と豪華出演陣。池部良が出た任侠映画は「昭和残侠伝シリーズ」だけかと思っていたのですが、こんなのもあったのね。大木実と木暮実千代が共演してて、複雑な心境。しかも、姐さんが木暮実千代っていう。大木実は先走って単身殴り込みの上、散って行く役。悲しい・・。池部良の女房役に水野久美。水野久美というとマタンゴ始め、現代ものしか観たことがなく、和装和髪に違和感。池部良の瀕死メークがセクシーであった。アカデミチ助演男優賞は、とんでもない怪しげな日本語を喋り主演スターも喰う勢いだった汐路章へ。悪玉は天津敏と遠藤辰雄。 『天国の日々』 オーディトリウム渋谷「70年代アメリカ特集」にて。この特集、本当は全作観たいくらいだったのだけど、結局行けたのはこれ1本のみ。ひとえに新宿TSUTAYAのせいである。テレンス・マリックというと、唯一観たことあったのが『ツリー・オブ・ライフ』で、それは嫌いじゃなかったが、寝た。本作は友人Yから是非行け!観に行け!とけしかけられて。結果は最初から最後まで、口がぽかんと開いてました。久々の「映像の美しさにシビレる」体験。物語の設定も20世紀初めのテキサスが舞台、しかも農場、そして農場主とそこに流れ着いた2人の男女労働者との愛の三角関係。嫌いなワケない!リチャード・ギアもサム・シェパードも、美しかったなあ。観終わったあと、自分をヒロインに二人の男を大木実と鶴田浩二に置き換えて妄想を膨らませたのは言うまでもない。どっちを大木実にするか割と真剣に悩んだ。(決めきれず両パターンを妄想♡)映像の美しさといえば、あまりにウットリと観てたため、イナゴ大量発生のシーンのイナゴのアップまでをも一瞬ウットリ眺めていたが、一度我に返ったらもうダメだった。後で朝さまに聞いた話によると、本作の撮影は、トリュフォーとよく組んでいた、ネストール・アルメンドロスという人らしい。それこそ『恋のエチュード』もそうだったようで・・納得!言われてみれば『恋のエチュード』も三角関係の話でしたね。自分にとって本作がアリ、恋のエチュードがナシなのは、単に「2対1」の「1」が男か女かの違い、です、多分。 『日本侠客伝シリーズ』 1→日本侠客伝 2→関東篇 3→血斗神田祭 4→白刃の盃 4本まとめての備忘録的メモ。 監督はすべてマキノ雅弘。面白いな、と思った特色は、毎回(少なくとも今週の4本には)必ずコメディリリーフ的役が準備されてるところ。1はミヤコ蝶々(何と大木実の母!実、どつかれてた!)2は長門裕之3が藤山寛美で4が伴淳三郎。3の藤山寛美、健さんよっぽど可笑しかったとみえ、思わず笑っちゃうシーンとか、素だったんじゃないかなぁ?くらい健さん楽しそうだった。4の伴淳、刺青が似合わないこと!でラストの殴り込みで敵を刺し殺すとき、頭はたいてた。お目当ての大木実は、何と今回の4本はすべてにおいて善玉!逆に100%悪いのが天津敏。1なんて天津敏に加え安部徹まで。コワいコワい(嬉)!個人的実のハイライトは、1でミヤコ蝶々にどつかれる実かな。可愛かったわー♡4の実は、作品によっては鶴田浩二がやるようなムショ帰りの代貸役なんだけど、そもそもムショ出てくるのが割とラスト近くで、出たと思ったらすぐ伴淳と殴り込みで殺されちゃうし、役としてはちょっと悲しかった。しかし、大木実が殴り込みに行く役だと、苦痛に歪む斬られ顔が拝めるのでそこは嬉しい。 ←本日の番台風景 レンタルにはすっかり懲りみち
by ouraiza
| 2013-07-24 04:15
| ノミムメモ(土曜)
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