2011/8/14 みみふん うすだ
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(左)「Le Corbusier ル・コルビュジエ展」毎日新聞社 H.7 5250円
その他、 コルビュジエ関連著書入荷しました。


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電車に乗り込み、ボックスシートに腰掛ける。ぶふぁ。沈みすぎるシート。
こんな尻までうまっただろうか、と思いながらイヤホンで耳をふさぐ。
酔っぱらって終電で群馬の手前まで行ったのは8年近く前だったけ、
と思い出した。20歳の頃、か。
駅前のタクシー待ちの列に並び、乗り込んで「O市まで。」、と伝えた。
タクシーはしばらくして高速道路にのった。
それまで無口だったタクシーの運転手が前方を向いたまま、
「呑み過ぎましたか?」
、と、聞いたので、「はい。」、と、なんとなく申し訳なく答えたところ、
運転手の男は、自分の過去、飲み過ぎた話などをまじえつつ、とぎれとぎれ話した。
今思えば、どれくらい酔っているか、探りをいれていたのか、それとも、
なにか思うところがあったのか。その男性の運転手に、はじめ、
「●●●●円しか、持っていないのですが、O市までは行けるでしょうか..」
と、聞いたせいもあるかもしれない。
O市に入り、自宅にはまだすこし距離のあるあたりで、
運転手は特になにも言わず、料金のメーターをおろした。
歳の頃も、顔も思い出せないけれど、
夜中にしては、耳なじみのいい声だった気がする。清算のときまで、目も合わなかったなあ。
読みかけの文庫を開きつつ、車内を見渡し、浅黒い顔をした中年男の顔がひとつ
座席の背から飛び出し、なにか話している。連れがいるみたい、そちらに顔は
向いていないけれど。連れとおぼしき女性は、ホームで缶ビールを呑んでいるのを見かけた。
お盆の高崎線。
こちらのボックスシートの窓にはカーテンが降りているので、
隣のボックスシートの外を見る。私服にスクールバックの中学生。
30分ほどの乗車は、めずらしい景色でなくても、
見ても、ぼんやりしても、いいから、ちょうどいい。
そう思うのだか、誰かに話したことはない。
目的の駅の前で、こちらのシートの、向かいの男が降りた。
窓のカーテンが降ろされたままなので、
もう一度、中年の男と、隣の黒々した頭髪をそれとなくみてるうちに、
次の、目的の駅についてしまったので、文庫本は読まずに閉じた。


Bibio-Saint Christopher


うすだ
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by ouraiza | 2011-08-15 18:00 | みみずのふん(終了) | Comments(0)
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