2010/5/22   のむ
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今週のシネみち
◎◎◎『ユリイカ』(青山真治監督 役所広司 宮崎あおい)
◎◎◎『麦秋』(小津安二郎監督 原節子 杉村春子 笠智衆 三宅邦子)
◎◎『解散式』(深作欣二監督 鶴田浩二 渡辺文雄)
◎◎『お伝地獄』(木村惠吾監督 京マチ子 船越英二 川崎敬三 菅原謙二)@シネマヴェーラ
◎『ウェンディ&ルーシー』(ケリー・ライヒャルト監督 ミシェル・ウィリアムズ)
◯『初恋・地獄篇』(羽仁進監督)
◯『女医の愛欲日記』(深尾道典監督 佐藤慶 白石奈緒美)@シネマヴェーラ
◎『明治一代女』(伊藤大輔監督 木暮実千代 田崎潤 浦辺粂子)@シネマヴェーラ

『ユリイカ』評判通り。本編218分、とあったので少し覚悟して観たが、全く苦じゃなく、むしろこのままずっと終わらなければいい、とさえ感じた。役所広司いいなぁ。従兄役の斎藤陽一郎が今どきの軽い男ながらどっか可笑しくて憎めない男を好演。九州が舞台というので、土地の景色や方言にたまらなく郷愁。
『麦秋』これまで観た小津映画の中で一番好きかも。いつもなら原節子のお父さん役という笠智衆が兄役というのでやや不思議な気がした。原節子が本作では明るめで淡島千景との掛け合いなど微笑ましい。そして、杉村春子!国宝級の演技。見事としか言いようがない。瞬時も目が離せなかった。
『解散式』鶴田浩二のものを観たくて。43歳の時の作品か。満喫♥丹波哲郎の役も良かった。
『お伝地獄』長患いの夫の薬のために、娼婦にまでなるが、知り合った男に惚れてしまうお伝。京マチ子、はまり役。最初は威勢よく、病気の悪化で弱気になり、グチグチと嫉妬し始め、最後には京マチ子に刺されてしまうという船越英二の役もやはりはまり役。京マチ子36歳。『女医の愛欲日記』の白石奈緒美なんかより、よっぽど艶っぽく、美しかった。殿山泰司も出ていて、何か違和感が・・と思ったら、髪の毛だった。あったのだ。
『ウェンディ&ルーシー』ミシェル・ウィリアムズの演技が高く評価されたと聞いて観てみたが、うなずける。主人公のそれまでの経緯は明かされてないけれど、飼い犬と共にアラスカへ向けて旅をするウェンディ。持ち金に限りがあり、車中で寝て、体はガソリンスタンドのトイレの水道で洗う生活。さらに様々なトラブルが起き、犬も連れて行けなくなるし、車は動かなくなるし、で最後は貨物列車に飛び乗ってアラスカを目指す。せつない。
『初恋・地獄篇』脚本寺山修司とあり、それっぽい。自分には合わないらしい。
『女医の愛欲日記』ラピュタ阿佐ヶ谷での佐藤慶特集でも観逃したので、観てみたかった一本。朝11時に観た。女性客は自分とあともう一人のみ。いくつか度肝を抜かれたシーンがあって笑えたものの、単なるポルノ映画。監督が大島渚の作品で脚本をやっていたというので、渡辺文雄、戸浦六宏など大島渚映画に出る役者がたくさん出て来る。佐藤慶はやっぱりエロくて期待通り。
『明治一代女』原作川口松太郎。恋人の歌舞伎役者の襲名披露のために金を借りたお梅。ところが金を借りた相手に言い寄られ、口論になった際誤って男を殺してしまう。最後の襲名披露の席でのある仕掛けには胸を打たれた。

今週のアカデミチ助演男優賞は、『女医の愛欲日記』のヤギに決定。迫真のベッドシーン。メエエエ。
 
京マチ子と鶴田浩二が同い年!1924年生まれ。

のむミチ子
by ouraiza | 2010-05-23 04:11 | ノミムメモ(土曜) | Comments(0)
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