激しい降りではなかったとはいえ、見事にフラれた今回の外市。第一日目が終了しました。
売り上げにもやはりフラれました。
お客様には朗報もあります。良い本がたんまり残っているのです。
明日は雪だという噂もないこともないですが、何しろ良い本が残っております。
どうぞどうぞ、よろしくお願い致します!
毎回ファンを唸らせる品揃えの上がり屋敷さんより。
左より、アメリカの民族人形 (¥600)、北欧の民族人形 (¥200)、アフリカの民族人形 (¥200)
絶賛販売中!!
今週のシネみち
◎『喜劇 駅前女将』(佐伯幸三監督 森繁久彌 伴淳三郎 フランキー堺)
◯『看護婦の日記』(吉村廉監督 小林桂樹 折原啓子 関千恵子)
◎『幸せになるための27のドレス』(アン・フレッチャー監督 キャサリン・ハイグル)
◎『猫と庄造と二人のをんな』(豊田四郎監督 森繁久彌 山田五十鈴 香川京子)
◯『ギャング同盟』(深作欣二監督 内田良平 佐藤慶)
◎◎『三等重役』(春原政久監督 河村藜吉 森繁久彌 小林桂樹)
『駅前女将』で感嘆したのは、中尾ミエの歌。昔の役者は本当に芸達者な人が多かったのだなぁ。「駅前」シリーズは、どれも似たりよったりなんだろうという先入観を持ってしまっていたが、そもそも監督がいろいろなのだから、似たりよったりなわけはない。本作は観てよかったし、同シリーズの他の作品も機会があれば観ておきたい。
『看護婦の日記』は作品としては特に素晴らしいとも思わなかったけれど、関千恵子の演技は必見。本作がデビュー作とのこと。どうりで・・・。舞台の療養所で使われる挨拶も変。「やっとるか?」「やっとるぞ〜」「がんばれよ〜」「よぉしきた!」なんて。久しぶりに「クサったわ。」というセリフが聞けて嬉しかった。
『幸せになるための〜』は、コテコテのハリウッドロマンチックコメディ。やれ森繁だのやれ昭和30年代だのと張り切ってはいても、やっぱり憧れるんスよこういうの〜。泣けたしすっきりしたし、楽でいいやね。
『猫と庄造〜』は、やはり女優二人の絡みが見所。山田五十鈴怖すぎ。香川京子はこれまでおとなしいお嬢様の役をよくみたが、こんなキーキーとうるさい不良女も演るんですねぇ。浪花千栄子のネットリとした姑役も見事だし、三好栄子が何とマダムな役でチョイ出。可笑しい。女たちの醜い争いを前に、森繁が「人間よりも畜生の方がエラいやないかぃ」とボソッとつぶやくが、真理と思う。
『三等重役』面白かった。河村藜吉の、社員あがりの臨時社長、というなんとも中途半端な、いまいち威張りきれない社長役が絶妙で素晴らしかった。前社長の復帰の話が上がる度に、社長じゃなくなるという複雑な気持ちになりながらも、前社長を立てるなど、いじらしい。その夫人役の沢村貞子もやっぱりどこか社長夫人然としてなくて適役。小野文春という俳優が出ていて、「どっかで・・・」と思い調べたら、木暮実千代の『自由学校』に出ていた俳優だった。情けなーいんだが、人の良さが滲み出ていて、あまり目にしない俳優だが、忘れられない。ホロリとさせる場面もあったりで、楽しめた。原作は源氏鶏太。
今週のアカデミチ主演女優賞は、『猫と庄造と二人のをんな』のリリィ(猫)に決定。
そとみち